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続・異常感度を上げる

 先週のメルマガ記事「異常感度を上げる」では,中国工場での正常と異常の閾値が我々が期待するレベルと大いに異なっている、という事例をご紹介した。この記事にたくさんの方に共感していただけたようで,コメントのメッセージを7件頂いた.
異常を異常と感じない事例を紹介いただいた方もあり,なるほどと,一人で頷いていた.事例を他の読者様とも共有したいと思う.

  • 3本並んだ蛍光灯が「チカチカ」していても、誰も取り換えようとも取り換え依頼をお願しようともしない。
  • 食堂に並んだ蛇口が壊れても、他が使えるので、問題ない。
  • 日本でギァから異音がすれば、大騒ぎになるが中国では、機械が動いている限り問題にならない。
  • 中国の露天でマグカップを買う、自宅に帰ってよく洗うとヒビがある。今のところ中身も漏れず、使用上なんら問題なければ、没問題となる。執拗に交換を迫れば応じてくれるが、交換したヒビのあるマグカップは、再び店頭に陳列される。

私が一番驚いたのは,中国工場で見たトイレのロック.
扉の取っ手の下にくるりと回すレバーがついており,固定部分に引っ掛けて外から扉を引いても開かないタイプのロックだ.
しかし扉は外から押して開くようになっており,ロックは機能しない.この扉が出来てすでに,何年もたっているようだが,そのまま使っていた.

このような代替のない機能不全まで,放置されているのに驚いた.

このような状況を打破するために,TPM(Total Productive Maintenance)の自主保全活動を,導入すると良いだろうと思っている.

I様からはこんなコメントを頂いた.

 小生、中国深せんに赴任中です。小生の専門はTPMです。中国でまさかTPMをやる事になるとは夢にも思いませんでした。日本の仲間は、TPMは中国人にはムリだと言っていましたし、小生もそうだと思っていました。が、違っていました。日本よりすんなり受け入れられたのです。苦労はしましたが、根付きつつあります。

大変心強いメッセージを頂き,私もTPMの導入推進に自信が持てた.


このコラムは、2010年8月23日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第167号に掲載した記事に加筆しました。

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