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続・モチベーション向上

 先週のメールマガジンでご報告した様に、先週末の東莞和僑会で講演をした。
「モチベーション向上」

東莞和僑会の公演でモチベーションの向上について話をさせていただいた。
正直に言うと、前職時代は技術、品質保証の仕事をしており、人事に関する事にはほとんど興味がなかった。自分で考えなくても、人事部門が色々な施策を下ろしてくれる。私は自分の部署で、その施策をどう運用すれば良いかを考えるだけで良かった。

しかし独立以来、経営の師匠として尊敬している原田師から「全てのことは人の心から始まる」と教えを受け、自分の不明を恥じた。その後中国で実際に組織経営されている経営者の方々との勉強会を開催させていただき、モチベーションをいかに向上させるかと言うテーマで多くの学びを得た。そんな内容を参加者の皆さんに提示し、では私たちは何をなすべきかと言うテーマで話し合った。

そして月曜日からどんなことを実際にするか、皆さんから決意表明を聞く事が出来た。皆さんの話を聞いて、私は自分自身のモチベーションが上がった(笑)

実はこの講演のやり方そのものが、会議を通してメンバーのモチベーションを高める方法の提案だった。初めて試した方法だったので、うまく出来なかった所も有るが、自分なりにそこそこ納得がいく結果だった。

翌日曜日は、深セン和僑会に参加し香港日本料理協会の吉田会長の講演会に参加した。飲食業会については全く見識がないが、製造業との共通の問題がある事に気がついた。香港の飲食業会では、ホールスタッフの仕事は立ち仕事、長時間の拘束、低賃金などの理由により若者の人気がなく離職率が高いそうだ。
製造業でも作業員の定着率が低いと悩んでいる方も多い。そのような職員にどのような方法で、モチベーションを上げているのか質問してみた。

吉田会長が経営する日本食レストランでは、休憩時間の延長、チップの個人受け取り、ボーナス、日本への研修旅行でモチベーションが上がる様に工夫しておられる。大変興味が有り、労働条件の改善、金銭的報酬、研修旅行のどれが一番効果が上がりますかと更に質問した。想像通り、研修旅行が一番効果が高かったそうだ。研修旅行は、年に一回店長の推薦が有ると、行く事ができる。研修旅行に参加出来た従業員は日本式サービスを学びモチベーションを上げるそうだ。参加出来なかった従業員も、次は自分が行こうと更に頑張る。

まさにハーズバーグの衛生理論だ。労働条件や金銭(衛生要因)よりは、上司の評価や自己成長機会(動機付け要因)の方が高いと言う事だ。


このコラムは、2016年3月14日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第467号に掲載した記事に加筆しました。

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