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ボトムアップ

 ボトムアップの意味を調べてみると「組織の下位・下層が意見や案を出し、上位・上層が吸い上げて合意(コンセンサス)や決定に至る形式。」とある。工場の現場職員が改善を提案し、上位職の承認を得て改善を実施するのが、ボトムアップ。その逆に上位職からの指示で現場が動くのがトップダウンだ。

「トップダウン改善」

5S活動やQCC活動はボトムアップ活動と理解されている方が多いと思う。

確かに5S活動もQCC活動も現場一線のメンバーが活動する。
現場の整理・整頓・清掃は現場のメンバーが実践する。
QCC活動も現場のメンバーがサークルを作って問題解決や課題達成の活動をする。

しかしこれらの活動がボトムアップだけでうまくいくだろうか?
5Sの第一歩は整理だ。整理とは「必要なモノと不要なものを区別して不要なモノを捨てる」ことだ。一線の現場職員が倉庫に長年眠る不動材料や完成品を廃棄することができるだろうか?これは経営者の決断が必要だ。

QCC活動もサークルメンバーに放任していると、就業時間を使って「本棚の整理を行い書類を探す時間を短縮する」などという成果を実感できない活動が横行することになる。

5S活動もQCC活動も上意下達のトップダウン活動ではない。現場の創意工夫を活かしたボトムアップ活動だ。上位職の役割は、方針や課題をメンバーと共有して権限を委譲することだ。

権限移譲を伴わないボトムアップは「丸投げ」という。


このコラムは、2018年11月12日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第744号に掲載したコラムです。

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