継続力」タグアーカイブ

継続は力か

 「継続は力か」というタイトルにした。「継続は力なり」と断定調ではない。どちらかというと「継続は力かもしれない」「継続すれば力になるといいなぁ」という程度の話だ。

実はこのメルマガは2007年10月1日に第一号を配信している。今週の配信で15年目に突入した。
たまに読者様からご感想のメールをいただくこともある。そういう時は継続の意欲が盛り上がるが、普段は継続意欲というよりは、習慣になっている感じだ。

金曜日あたりからソワソワしだし、土日で次週分を書き上げている。
次回配信で1200号となる。536号までは1回の配信にコラムを3本書いていた。総配信コラム数は2,272本となる。自分ながらよく継続できたと思う。

中国における製造業に関するテーマでメルマガを配信し続けていれば、お客様が増えるかもしれないという期待を持って始めたが、その効果はほとんどない。
メールマガジンを配信し続けても仕事のご依頼はほとんどない。
継続により得られたのは継続力だけかもしれない(苦笑)

それでも自分自身の頭の整理や思考訓練にはなっている。
最近は「ボケ防止」と称してパズルをやっているが、メルマガ配信も同様な効果はあるかもしれない。もうしばらく続けようと思う。


このコラムは、2021年10月8日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1199号に掲載した記事です。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

継続力より止めない力

 意味がわからないタイトルだが、備忘録にあったメモだ。

A6サイズのノートを常に携帯しており、思いついたことなど、全てこのノートに書き込んでいる。一冊になんでも書く。後でどこに書いたかわからなくなるのを防ぐためだ。

電子デバイスを使ってcloudに集約すれば良いのだが、街を歩いている時、喫茶店でコーヒーを飲んでいる時などに、ふと思い浮かんだアイディアや、目にした面白いことなどは、いちいち携帯を取り出し、Evernoteにメモすることになる。これが案外めんどくさい。

そんなわけでロディアNO.11の方眼メモを持ち歩いている。しかしこれは補給に困る。日本でまとめ買いをして中国に持ち帰っていたが、気軽に現地調達できないのが難点だ。そんなわけで安物のメモパッドをポケット、机上、ベットの脇など、そこいら中に置いてある。

「継続力よりやめない力」というメモの日付から判断すると、「ライフハック大全」に出てきた言葉のようだ。

「継続する力」を考えると、誰しも挫折感を味わった事があるだろう。
禁煙などが代表的な事例だと思う。禁煙を決意するが、1週間もしないうちにタバコに手を出してしまう。「禁・禁煙」などと言っていた頃もあるが、最近は「禁煙が趣味です」と言っている(笑)つまり禁煙をするためには、時々喫煙しなければならない。そんなわけで今タバコを吸っているのは禁煙するためです、というわけだ。

そのような継続力に欠ける私の心に「継続力よりやめない力」という言葉が刺さった。

個人的な継続力は脇に置いて、組織の継続力を考えると、「継続しようとするよりは、止めない方法を考える」という考え方は示唆に富んでいると思うがいかがだろうか?

5Sの継続が出来ないと悩むより、止めないと決めて、方法を考える方が楽だと思えるがいかがだろう。止めないと決めれば継続する方法を見つける事が出来るはずだ。


このコラムは、2018年8月31日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第713号に掲載した記事に加筆しました。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

継続力

 継続するという力は,非常に重要だ.
禁煙とか,ダイエットではなく組織の継続力について考えてみたい.
例えば,5Sを継続する力のことだ.

5Sを継続させるのは,意外と難しいのではないだろうか.
初めは皆一生懸命取り組むが時間が経つにつれて,徐々に熱が冷めてくる.5S継続の秘訣を考えてみよう.

まずは敷居を低くする.
中国で工場を経営するW社長は,5Sを始める時に,全員に雑巾を配った.
当然W社長自身もマイ雑巾がある.これで全員が拭き掃除から始めた.誰でもが出来る事から始めようと思った.とおっしゃっていた.

難しくて敷居が高いようでは,継続などは望めないだろう.敷居を低くして,まずは出来るところから入る.

二番目に責任を明確にする.
W社長の例で言えば,全員が雑巾を持っており,拭き掃除をする場所が決まっている.W社長も自分のデスクの拭き掃除は自分の責任になっている.

掃除ばかりではない.
何かを始める時に,担当者を決め期待する成果を明確にしそれに責任を与える.
日本人と違って,責任が曖昧になっているのを中国人は好まない.きちんと誰の責任か決めておく.そしてそれがマンネリにならないように,時々責任者を入れ替える.責任者といっても,管理職のことではない.誰が責任を持ってその仕事をするかということだ.

三番目.コトを造る.
楽しいことは継続できる.これは誰もが同意できるだろう.しかし仕事そのモノは楽しいものではない.仕事を楽しいと感じるのは,仕事を通して得られる達成感,自己成長を実感するからだ.

この達成感や自己成長を,お互いに認め合い,実感するための「コト」を造るのだ.

5Sで言えば,社長の月例巡視で優秀部署を決め,社長が食事会に招待する.これが「コト」だ.

技能を研鑽する継続力を持つために,「技能オリンピック」を年一回開催する.QCC活動を継続する力を与えるために,QCCの成果発表会を開催する.

日常とはちょっと違う「ハレの場」を演出するのが,コト造りだ.

この三つをやれば,継続力がつく.
規則・罰則で継続力をつけようという発想ではうまくゆかないだろう.
イソップ童話に出てくる,北風と太陽が旅人のコートを脱がせようとした逸話と同じだ.
旅人にムリにコートを脱がせようとするより,脱ぎたいと思わせればよいのだ.
継続も同じで,継続したいと皆に思わせるのがベストだ.


このコラムは、2010年9月13日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第170号に掲載した記事に加筆しました。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】