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見せかけの改善

 改善活動・QCC活動などを指導していると「見せかけの改善」を見かける事がある。見せかけの改善とは、確かに改善にはなっているが利益には貢献しない改善をいう。

例えば、作業改善や不良改善を実施し年間〇〇万元の効果が出たと試算しても、生産が打ち切りになってしまった。

この様な「見せかけの改善」が発生するのは、改善計画に問題があるからだ。
経営に貢献しない改善活動は「お遊び」だ。改善活動のテーマを選択する時に経営に貢献するかどうかをきちんと見極めなければならない。

利益貢献は無くとも、その他で経営に貢献するのであれば意義はある。
例えば、活動を通して現場メンバーの改善能力向上を狙っているのであれば「お遊び」とは言い過ぎだろう。

生産能力以上に受注があり、会社の収益にも貢献する製品の生産性改善は至急取り組むべき改善活動になる。
しかしこの様な改善活動であっても、ボトルネック工程以外の生産性改善は「見せかけの改善」だ。ボトルネック工程以外の生産性を改善しても、製品の生産性は変わらない。むしろ中間在庫が増えて悪影響を及ぼす。

こちらの「見せかけの改善」は改善すべき製品の選択は間違っていないが、改善すべき工程が間違っている。改善活動を開始する時に、正しく工程分析をしなければならない。


このコラムは、2019年4月5日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第806号に掲載した記事です。

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亢竜の悔い

 「亢竜(こうりょう)の悔い」とは、天に昇りつめた竜は後は下がるだけなので悔いを感じる、という意味だ。栄える者は必ず衰える、盛者必衰の理だ。

では悔いを持たぬ様に天に昇りつめる努力を放棄すれば良いのだろうか?
あるがままの今を受け入れる。そんな禅的な世界観を持てば悔いはないだろう。
しかし現代の企業経営とは相容れないモノがある。年度目標を毎年達成し続ける。毎年増収・増益を継続する。変化する経営環境の中で、達成し続けるのは困難だ。達成出来る目標にすり替えれば、悔いの代わりに後ろめたさを感じるだろう。

目標だけを追求する限りこのようなジレンマを感じるだろう。
目標の手前にあるべき目的を明確にすることが解決策だと思っている。目的とは何か。自社の存在意義と言い換えると分かりやすいかも知れない。

例えば企業経営の目的が「従業員の物心両面の幸せを追求する」であるとする。
この場合「給与」「福利厚生」「労働時間」などに具体的な目標が発生するかも知れない。しかしこの目標を達成しても、「従業員の物心両面の幸せを追求する」という目的は存在可能だ。こう考えれば、亢竜の悔いはない。

違う例を考えよう。
改善活動は不具合が存在する事により成り立つ、というパラドックスを内在している。つまり改善活動を継続すれば亢竜の悔いが発生することになる。不具合がないのだから、皆で楽しく暮らせば良いではないか、このような考えが、盛者必衰の理を招く(笑)

QCC活動でも、あらかた問題点を解決してしまうと、亢竜の悔いが発生する。
それでも活動を継続しようとすると、どんどんつまらないテーマを考え、活動が形骸化する。QCC推進事務局から年間活動件数のノルマなどが課せられると、この傾向は加速する。

QCC活動の本来の目的「メンバーの成長を通して業績に貢献する」にフォーカスすれば、問題点の解決だけでは無くなる。新しい業務への挑戦、飛躍的な品質レベルの達成など、ありたい姿の実現がテーマになりうる。企業が成長する限りテーマは無くならない。従来の問題解決型の活動とは違い、ありたい姿を実現すると言う課題達成型の
活動となる。

また市場や顧客の要求が変化すれば、製品・サービスも変化せねばならない。
何を、どのように変化するかが活動のテーマとなる。

改善活動には「亢竜の悔い」はない。


このコラムは、2017年3月13日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第519号に掲載した記事です。

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ボトムアップ

 ボトムアップの意味を調べてみると「組織の下位・下層が意見や案を出し、上位・上層が吸い上げて合意(コンセンサス)や決定に至る形式。」とある。工場の現場職員が改善を提案し、上位職の承認を得て改善を実施するのが、ボトムアップ。その逆に上位職からの指示で現場が動くのがトップダウンだ。

「トップダウン改善」

5S活動やQCC活動はボトムアップ活動と理解されている方が多いと思う。

確かに5S活動もQCC活動も現場一線のメンバーが活動する。
現場の整理・整頓・清掃は現場のメンバーが実践する。
QCC活動も現場のメンバーがサークルを作って問題解決や課題達成の活動をする。

しかしこれらの活動がボトムアップだけでうまくいくだろうか?
5Sの第一歩は整理だ。整理とは「必要なモノと不要なものを区別して不要なモノを捨てる」ことだ。一線の現場職員が倉庫に長年眠る不動材料や完成品を廃棄することができるだろうか?これは経営者の決断が必要だ。

QCC活動もサークルメンバーに放任していると、就業時間を使って「本棚の整理を行い書類を探す時間を短縮する」などという成果を実感できない活動が横行することになる。

5S活動もQCC活動も上意下達のトップダウン活動ではない。現場の創意工夫を活かしたボトムアップ活動だ。上位職の役割は、方針や課題をメンバーと共有して権限を委譲することだ。

権限移譲を伴わないボトムアップは「丸投げ」という。


このコラムは、2018年11月12日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第744号に掲載したコラムです。

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改善の楽しさ

 以前「QCC道場」に参加いただいた経営者様はメンバーに「改善の楽しさ」を体験して欲しいとおっしゃっていた。

西洋哲学では、「我思う、故に我あり」とデカルトが言うように、まずは知識とか理論を重要視する。一方東洋の禅は「只管打坐」と言いまず坐禅の体験を重視する。体験から得られたものが真の教義であり、経典だけでは真の奥義は伝えられない(不立文字)という考え方をする。

先の経営者様と同様に私も東洋哲学派に属する(笑)

頭で理解しても何となく腑に落ちない。体験してみて初めて腑に落ちる。
頭で理解したことは知識として残っても能力にはならないだろう。体験を通して知識が能力に変換されるように思う。

体験の「楽しさ」はどこから生まれるのだろうか。
ずばり「自発性」だと思うがいかがだろう。子供が遊びやゲームに熱中するのは「自発性」があるからだ。教師や親に指示された遊びやゲームにそれ程は熱中しないだろう。そして「達成感」があれば更に熱中度は上がるはずだ。

自発的に取り組む改善は楽しさがあり、その成果が達成感をもたらし更に熱中するはずだ。「楽しさ」を燃料とした止まることがない永久機関となる。


このコラムは、2019年1月28日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第777号に掲載した記事です。

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QCC活動の活性化

 久しぶりにご相談のメールをいただいた。小集団自主改善活動(QCC活動)に関するご相談だ。電子製品組み立ての日系工場副総経理様からのご相談だ。

「QCCを導入したが、いつの間にか尻すぼみになってしまった。導入直後は皆一生懸命にやってくれたのに、活動内容のレベルが落ちて来た」

経緯の概略は以下の通り。

直接部門は班長以上、間接部門ともに一気に導入した。
日本本社から指導に来てもらい、QC手法などの指導もした。
一年目は、指導のため日本人幹部がテーマ設定から一緒に活動した。
二年目から自主性を尊重する活動としたが、実際活動出来るサークルが減った。
三年目は活動テーマ数2回/年の目標を設定した。目標は達成したが、活動内容のレベルが下がってしまった。

いろいろな企業で現場の班長さん達を観察したり話をしていて、「改善」は自分の仕事ではない、と彼らが捉えていると感じる事がよくある。
作業指示書の通りに作業者に作業させるのが自分の仕事であり、作業の改善は生産技術や上位職の仕事、と考えている様なのだ。
まず、この認識を改め「改善」は自分の仕事と理解させる事から始めるのが良かろう。

二年目に自主活動になったとたん、活動が停滞し始めたのは、この辺が原因だろう。活動の方向性を決めてもらえれば(与えられた仕事)活動出来る。しかし自主的に仕事を作り出すのは、もう一段高い能力だ。

一気に全社活動とするのではなく、プロジェクトチームをいくつか起こして経営幹部が指導をしながら進めて行く。活動の成果を全社員に発表する機会を設ける。発表会を見て、自分もやりたいと自発的に考える様に仕向ける。

活動件数をノルマとすると、活動件数だけ達成しようとする。その結果、簡単に活動が完了するテーマばかりに取り組む様になる。成果実感のない活動をして発表をすると「やらされ感」が高まる。自主性を尊重したつもりが逆効果となる。

テーマ選定に関しては、経営幹部も参加し、職場の問題点などを話し合いつつ決定すると良いだろう。メンバーが自主的に決めた様に、勘違いして貰えれば、なお良い(笑)

日本ではQCC活動は全員参加が原則だが、部分参加からスタートし全員参加に近づけた方が良いだろう。無理矢理全員参加にするよりは、やりたい人が徐々に増え、組織内に「改善文化」が出来上がる様にするのだ。

そして活動成果を褒める。ただ褒めるだけではなく、昇格などの条件に入れる。報奨金として一時金を出すのも良いが、継続して改善する能力は昇格要件になりうるはずだ。
また優秀改善は日本本社のQC大会に派遣する、社外の発表会に参加するなどの報奨も、モチベーション向上につながるだろう。


このコラムは、2014年2月17日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第349号に掲載した記事を加筆修正したものです。

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続・QCC活動

 先週のメルマガ「QCC活動」に読者様からメッセージをいただいた。

※N様のメッセージ

お疲れ様です。
いやー実にそうなんですね。
中国では QCC活動ができるのは特殊だと思います。
まだ TPM活動のほうが 中国人気質にあっているように思います。
QCC(TPM)活動を実施する前に 5S活動をしておく必要も あるかと思います。そうすることにより 改善活動にスムーズに 入っていけるように 感じます。

中国でTPMを展開出来ている工場を訪問したことが有る。
中国の某総合家電メーカの研修で従業員に優れた日系メーカを見学させたい、と言う要求が有り、友人の工場を紹介した。

QCCとTPMを直接比較することは難しいと思うが、レベルが全然違うと思っている。TPMは設備のメカニズムを理解し、設備の改善が出来るレベルまで到達している必要がある。間接部門を含む全社活動なので、必ずしも設備改善が出来る必要はないが、設備改造・改善なしでは5S活動と大差なくなる。

一方QCCの方は、チームごとの力量に合わせて課題に取り組むので、設備にフォーカスする必要はない。私の指導経験では、QCCの方がやり易いと思っている。

まず5Sありき、と言うご意見には異論はない。私もその通りだと考えている。
5Sの「清潔」は色々な解釈をされている方も有るが、私は整理・整頓・清掃を維持する為の改善が「清潔」だと定義している。つまり、整理するモノが増えない様にする。整頓が乱れない様にする。清掃の時間を短縮出来る様にする。と言う改善活動が「清潔」だ。従って、QCCにしろTPMにしろ5Sが原点となる。

実は今週のコラム「可視化管理」で紹介した工場では、毎週金曜日に全社でQCC活動をされている。今まで指導して来た中で、作業員も含めてQCC活動を全社展開されている中国工場はなかった。5Sや可視化管理ばかりでなく、QCC活動にご興味がおありの方にも、参考になるはずだ。


このコラムは、2015年7月13日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第431号に掲載した記事を加筆修正したものです。

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失敗を推奨

 メルマガ609号で製造業は創造業にシフトにするのではないだろうか、と書いた。その後たまたまテレビ東京・カンブリア宮殿のアーカイブにバルミューダの番組があるのを発見した。

バルミューダ・寺尾玄社長は自社のグリーンファンを、3万円の扇風機ではなく「3万円でひと夏の涼しさを買っていただく」と言っている。モノではなくコト(体験)を提供する。これが創造業だと思う。

寺尾社長は「開発とは予定通りいかないのが予定通り」とも言っている。
新しいモノ、世の中にないモノを開発しているのだ。当然失敗はつきものだ。失敗を恐れていれば、凡庸なモノしか開発できない。番組ではバルミューダの朝礼風景を紹介していた。寺尾社長はどんどん失敗をせよ、と言っている。

失敗をしない最善の方法は、何もしない事だ。挑戦的な失敗を繰り返す事によってしか革新は生まれない。失敗を叱責するのではなくどんどん失敗せよと推奨する。失敗した当事者は新たな方法を考え挑戦を続ける。失敗と挑戦の繰り返しによって成長する。

多くの大企業では、失敗した者に「出世」という梯子が外される。失敗しないように仕事をする、失敗は他人に押し付ける、そんな企業文化しか生まれない。

失敗を推奨すると言っても、凡庸な失敗を繰り返す者を賞賛せよ、という意味ではない。挑戦的な失敗を許容し推奨するという意味だ。

QCC活動を指導しているある企業では、資材の入出庫を担当しているサークルが入出庫作業者3名を2名に削減する、というテーマに挑戦している。しかしよく話を聞いてみると、入出庫作業者は全部で40名いる。その中の特定部品を担当している3名の作業効率を改善したいというテーマだ。初めてQCC活動に取り組むメンバーには、上手くいくかどうか不安もある。楽なテーマにしたいのだろう。

寺尾社長は「楽なことは楽しくない。楽しいことは楽ではない」と言っている。3名を2名に削減するより、40名を30名に削減する方が楽ではないが楽しいはずだ。QCC活動は今回で終わりではない。まずは3名を2名に削減することにより改善手法を覚えてもらい、彼らの耳元で「挑戦は楽しいぞ」と囁き続け次の挑戦に取り組む勇気を持ってもらおうと考えている。


このコラムは、2018年1月3日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第610号に掲載した記事です。

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中国でのQCC活動

 今週から中国で社内研修のサービスをしているパートナーのオフィスに居候することになった。

彼は人事制度など管理面での研修が得意なので、現場改善の分野を補強するためにパートナーコンサルとして仕事をする。

彼のお客様でQCC活動を導入したいという工場に出かけた。
この工場は顧客企業様からの指導でQCCに取り組んでみたがうまく行っていない。顧客企業様はQCC活動に熱心で,QCCの世界ではよく話題に上る企業である。

話に夢中になり夕食をとるのも忘れてしまったが,中国でうまくQCCを活性化する方法をお話させていただいた。

QCCとかシックスシグマとか形にこだわる必要はない。
効果の上がるチーム改善活動を展開すべきだと考えている。
このチーム改善活動を改善し続ける企業文化に昇華させれば,強い競争力が手に入るだろう。


このコラムは、2008年3月10日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第24号に掲載した記事です。

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続・現場改善

 先週のメルマガで「部品の組み付け作業が時間がかかる」という問題に対しQCサークル手法で改善に取り組み始めたと、コラムに書いた。

現場改善(先週のコラム)

作業は、パスの前後の車軸をフレームに組み込む作業だ。製造,設計、生産技術、品証のメンバーでチームを作り,現状把握をした。

現状把握結果
前部調整時間:68分
後部調整時間:62分
合計調整時間:130分

作業を観察した結果、調整後の前後左右のホイールアライメントの測定結果が基準ないに入らないと再調整が必要になる。現状把握時には6回再調整・測定を行った。従って調整を1回で済ませる事が出来れば、調整時間を減らす事が出来る。

改善目標を調整時間130分→55分とした。

彼らは現状把握に際し、エース級のベテラン工員を投入した。実は現状把握の130分は、過去の実績より半分近く短い時間だった。作業員の経験や能力に回数が決まるという事だ。改善方法は、人に依存しない方法としなければなない。

QCC活動指導者としては、従来の作業時間を基準に改善目標を設定したい所であった(笑)

時間がかかるという抽象的な問題を、調整を1回で済ませる、と言う課題に置き換えることにより、対策のアイディアが簡単に出る様になる。現状把握の翌日には即対策実施となった。

対策の効果確認結果:
前部調整時間:32分
後部調整時間:15分
合計調整時間:47分

目標超過達成、64%短縮。
一発調整は達成出来なかったが、調整時間は約1/3になった。
次の取り組みは、一発調整、更に無調整化が出来れば一段高いレベルとなる。

実はこの活動は、指導日程の都合で対策検討、対策実施はサークルメンバーだけで行った。自分たちだけでここまで出来たというのは、メンバーにとって大いに自信となっただろう。


このコラムは、2016年11月28日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第504号に掲載した記事に加筆修正したものです。

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改善テーマ

 本日のテーマでお話したお客様でのQCC研修は,次から次へと改善テーマが見つかっている.

QCC手法の講義と,実践活動を同時に指導している.
先週は対策の決定のところで,問題点から系統図を使って対策案を列挙する.それにマトリックス図を併合し,即効が期待できる対策から順に実施していく.という手法を講義した.
講義では,完成品倉庫の削減を事例として手法の説明をした.

その講義に早速生産管理部門の管理職が飛びついて来た.彼の部署では年間のQCC活動テーマとして,完成品在庫の削減に取り組んでいたのだ.研修前の工場診断で完成品在庫の多さが気になっていたので,研修の例題として在庫削減を選んだ.それがストライクだった訳だ.

例題に沿って現状を聞いて見ると,工程内不良を想定して受注数量に大きな係数をかけて,生産投入をしていることが分かる.

また別のサークルは,設備稼働状況の記録の記入漏れ,誤記を削減すると言うテーマに取り組んでいた.さほど大きな改善効果はないと高をくくっていた.
原因分析が甘いので,実際の記録表を見せてもらった.
記録表からは,チョコ停が多いこと,段取り換えに時間がかかっていることが見えてくる.

それぞれにすごく大きな改善効果が期待できるテーマが浮かんでくる.目の前に,水をたっぷり含んだ濡れ雑巾があるのと同じだ.たっぷりと成果が搾り取れそうだ.


このコラムは、2011年5月30日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第207号に掲載した記事です。

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