ネットのニュースで,郵便事業会社(JP日本郵便)が,集配に使う電気自動車1030台を岐阜県のベンチャー企業から購入する,と言う記事を見た.
こういう記事を見るとうれしくなる.
民営化されたとは言え,JP日本郵便は元々国営企業で頭が固い人たちばかりそろっていると思っていた.そういう会社が,大手の企業ではなくベンチャー企業から,資材を購入する,と言うのがうれしい.
過去の実績を頼りに,資材の調達をしていれば,何かあっても調達担当者の責任になることはないだろう.しかしベンチャー企業に発注し,何か問題があれば担当者の責任となる.
こんな雰囲気が公官庁にはあると思っていた.
日本の産業を元気にするためには,中小企業企業やベンチャー企業が元気にならなければならない.戦後日本の成長を支えたのは,中小企業の存在だ.
国は中小企業やベンチャー企業の育成を狙った政策を出しているようだが,一番効果があるのは,注文が中小企業・ベンチャー企業に入ることだ.
活力のある組織は,過去の実績だけで調達先を決めない.現在持っている技術,商品で調達先を決めている.米国のNASAが日本の町工場から部品を調達するなどということが起こる.
税制の改定や,中小企業・ベンチャー企業向けの融資も重要だが,頭の固い公官庁に調達の一定比率を中小企業に出すように義務付けてしまってはどうだろうか.
このコラムは、2010年8月23日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第167号に掲載した記事に加筆しました。
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