生産改善の仕事をするときは、まずモノの流れを見えるようにする。そして作業のムダ取りに多くの時間を割いている。機械化による人員削減を考えておられる工場でも同じだ。
作業改善をせずに機械化してしまえば、ムダも一緒に機械化してしまうことになる。
ボトルネックになっている作業のムダ、ムラ、ムリを省く。モノの置き方、手の動かし方を最適にすれば、2秒3秒とサイクルタイムが短くなる。小さな改善だが、これをすることにより、一緒に改善活動をしているメンバーがこつを飲み込むのを目的にしている。この小さな改善は、現場が継続して行かなければならない仕事だからだ。コンサルの仕事が終わった後でも、改善を継続するためには、現場の改善力をつけなければならない。
各工程のサイクルタイムがタクトタイムに対して余裕が出てきたら、工程間で作業の組み換えをして、作業員を抜いてゆく。省人化により改善の効果が加速してくる。この段階で半自動化を検討すると、効果は更に加速する。
4人で分担していた作業を、半自動機でナガラ化し3人減らしたこともある。
前段で、工程の流れをすっきりさせ、作業のムダ取りをしなければ、うまくは行かなかっただろう。
意外にも、日々生産をしている人たちには気が付かない様だ。
仕掛品を置く棚の場所を変えただけで、十数%生産効率が上がったこともある。毎日仕事をしていると、その場所が当たり前になってしまい、動かすと言う発想が出てこないのだろう。
コツは簡単だ、作業を見ていてムダな動作をやめればよいのだ。
まとめて作ったほうが得だと言う考えも捨てた方が良い。取り置きのムダが発生する。
治工具の交換が発生するので、まとめて作ったほうが得だと、安易に考えない。
どうすれば治工具の交換が早くなるか。
どうすれば治工具を交換しなくてすむか。
と言う考え方をすれば、改善ができる。
このコラムは、2011年3月7日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第195号に掲載した記事です。
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