以前このメルマガで常盤文克氏の「ヒトづくりのおもみ」という本を紹介した。
先週はそれを実感する出来事があった。
広東省恵州市にある工場を訪問した。私が尊敬している大先輩が以前総経理をしていた工場だ。この工場に生産管理板の使い方をプレゼンテーションに行った。
この生産管理板は、生産計画数、生産予定数、生産実績数がそれぞれLEDで表示してあり、予定に対して実績が遅れると赤色のアンドンが点灯する様になっている。これをたんなる生産数量管理に用いるのではなく、問題点の看える化をし現場の継続的な改善力養成に活用しよう、というプレゼンテーションだ。
これをご覧になった工場の若いスタッフの方たちが、食堂の「満足度表示」の電光表示板と似ている、と感想を漏らした。
そこで思い出した。
私の大先輩の部下だった中国人副総経理がこの工場に去年転職している。大先輩の工場では食堂に「満足度表示」の電光掲示板が掲げられているのだ。
大先輩は部下を育てることにより、古巣の工場にも貢献されている。ヒト造りの力を再認識した。
このコラムは、2009年2月23日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第85号に掲載した記事です。
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