月別アーカイブ: 2021年8月

ココロの授業

 久々に日本に戻ってきている。
中国工場で生産をされている会社に連日出かけ打ち合わせをしている。
移動の時間は読書時間だ。2日間で3冊の本を読んだ。

その中の1冊
「私が一番受けたいココロの授業」を紹介したい。
上田情報ビジネス専門学校で教鞭をとる比田井和孝、比田井美恵夫妻による新刊だ。

比田井氏は上田情報ビジネス専門学校で就職指導の授業を持っておられる。
この授業は学生に就職合格させるための授業ではない。学生たちが仕事を通じ成長し幸せな人生が送れる様にするためにどういうココロのあり方を持たねばならないかを教えているのだ。

職業人としてのココロのあり方をきちんと教えることにより仕事へのモチベーションを高める事が出来る。これは日本も中国も同じである。

授業の内容を再現する体裁になっているが、教え子との交流など思わず落涙するくらい感動をした。
この本を読む方は電車の中で読まないことをお勧めする。


このコラムは、2008年9月22日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第52号に掲載した記事です。

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【中国生産現場から品質改善・経営革新】

顧客満足

「顧客満足」という言葉が当たり前になっている。顧客とは次工程であり、その顧客の顧客も顧客だ。最終的には市場で製品を購入していただいた消費者も顧客である。次々と顧客満足を鎖の輪のように繋いでいくことで顧客満足のリンクが完成する。その顧客満足チェーンの一つのリンクが壊れても顧客満足は達成できなくなる。

今更当たり前のことを書いたが、実は信じられない最悪の事例を体験した。

顧客満足の反対は顧客不満足である。顧客満足は顧客満足チェーンの一つ一つの努力の上に成り立っている。しかし顧客不満足はそのチェーンの一つでも機能しなければ、すべてのチェーンの努力は水泡に帰す。

日本で購入したブルートゥース・イヤホンが故障したため近所の電気店でブルートゥース・イヤホンを購入した。有名ブランドの製品だが割引で格安になっていた。通勤時にオーディオブックやPodcast、ランニング中に音楽を聴くために使っている。音質に対する要求は高くない。要求はただ耐久性のみ。

しかし、一週間もしないうちに大音量の雑音を発して壊れた。
当然このような顧客不満足を解消するために初期不良品の無償交換を保証している。しかしこれは「顧客満足」ではなく「顧客不満の解消」でしかない。
もしアフターサービスを顧客満足に繋げようとするならば、顧客の使用状況を尋ね、故障原因を特定し、製品設計・製造方法の改善をしなければならない。

しかし不良品を工場に返却し代替え品を受け取っても、故障原因の報告はない。
まぁ、通常の消費者がそのようなことに興味を持っているとは思えないので、そこは許容範囲としなけらばならないだろう。しかし送られてきた交換品は充電もできないし、最初のペアリングもできない不良品だった。

返却の際に取扱説明書を同梱するのを忘れたら、代替え品には、丁寧にも、取扱説明書は添付されていなかった。わざわざ取説を取り除き代替え品を発送したとしか思えない。

今回の事例で「顧客不満の解消」どころか「顧客不満の増長」となり、結果として「ブランド不信」という最悪の結果となった。

正しいクレーム対応で「顧客不満の解消」だけでなく「顧客支持」が得られた事例もある。

相次ぐ異物混入、マック謝罪 経営不振に追い打ち

消えたペヤング 虫1匹に払う数十億円の代償

少なくとも今回の事例で、私は今回購入したブルートゥース・イヤホンメーカの製品は二度と買うことはないだろう。


このコラムは、2021年8月16日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1176号に掲載した記事です。

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【中国生産現場から品質改善・経営革新】

陳蔡の野

yuē:“miáoérxiù(1)zhěyǒuxiùérshízhěyǒu。”

《论语》子罕第九-22

(1)秀:米や麦などの作物が穂を出し花を咲かせること。

素読文:
いわく:“なえにしてひいでざるものるかな。ひいでてみのらざるものるかな。”

解釈:
孔子は60歳を過ぎていたが弟子たちと共に衛の霊公を訪ねた。しかしその頃衛の国は父子が対立、不穏な治世だった。孔子は衛での任官を諦め、周辺国を彷徨っている時に陳と蔡の軍勢に囲まれてしまう。
この様な状況で弟子たちの不満が高まっているのを感じ取った孔子は、弟子たちを哀れに思う。
しかし弟子の中には苗のままで終わってしまう者もある。花が咲いても実がならぬ者もある。甘やかさず弟子たちを正しく導かねばならぬと思い直す。

下村湖人は「論語物語」でこの一節をこの様に描写しています。

ソニー製パソコンに異常発熱の恐れ 44万台無償修理

 ソニーは4日、ノートパソコン「バイオ TZ」シリーズの一部機種で異常発熱の恐れがあるとして、発売済みの44万台のうち顧客から申し出があった分を無償で点検、修理すると発表した。不具合が確認されたのは全世界で209件(うち国内が83件)。全体で軽度のやけどが7件報告されているという。

 ソニーは2007年8月には顧客から指摘を受けて、問題を把握していた。ただ、経済産業省への報告は今年8月だった。公表まで1年かかった理由について、同社は「不具合の調査に時間がかかったため」としている。

(NIKKEI。NETより)

 ネット上の情報から推測すると、ノートPCの液晶ディスプレイへの配線(フレキシブルPWB)がヒンジの開閉により徐々に絶縁層が磨耗し線間がショート、発熱するという故障のようだ。

当然稼動部分なので、そのような故障モードは当初から予測できるはずであり設計配慮はしてあったはずである。又耐久試験なども実施して問題がない事を確認してあるはずである。
それでも事故が発生した。なんらかの問題があったと考えるべきだ。

  • 製造的な問題
    設計的な弱点と製造的なばらつきが重なって事故が発生。
    事故品が設計仕様どおり作られていたのかどうかはわからないが、設計余裕がないところに製造上のばらつきが加算され、事故が発生。または製造の工程能力を超えた設計仕様が指定されていた可能性もある。

    当然設計的に製造余裕度を確保することは重要だが、高機能かつ小型という時代の要請は十分な設計マージンを確保できない場合もある。

    特に今回のように工程内検査で見つからない故障モードに関しては、きちんと工程FMEAを実施して事前に対策を打っておかなければならない。
    稼動部分の磨耗が与える故障モードの影響をきちんと評価をすれば、何らかの対策を打たなければならないという結論がでたはずである。

  • 設計妥当性評価の問題
    当然設計妥当性評価の項目には、寿命評価も入っていたはずである。
    その評価基準が妥当であったかどうか検証をしなくてはならない。これは外部からは知る由もないが、自社製品に水平展開をするために考察をしておく必要がある。

    寿命試験の基準を、製品の使われ方できちんと決定しなければならない。
    ノートPCの寿命を100年と想定して評価基準を作成するのは妥当ではない。
    長持ちをする製品を出荷するのも企業の責任であるが、消費者が受け入れられる価格で製品を販売するのも企業の責任である。

    例えばノートPCの使い方を、職場とオフィスで同一のノートPCで仕事をすると考える。
    そうすると始業時に一度PCを開き、昼休みの前後に開閉、就業時に閉じる。自宅に戻ってもう一度開閉。という使い方を想定、3年間のPCが毎日使われるとすると、3×365×3回=約3000回の開閉が行われるわけである。それに安全係数をかけて評価基準が決定される。

    しかし事故モデルのような小型ノートPCの場合、客先に持ち込んでプレゼン、移動中での使用等があるはずであり、一日3回の開閉ではすまないはずである。

    又寿命評価は材料の耐久性仕様から机上検討すべきではない。今回のようなアプリケーションでは本体との干渉が影響を与えるはずであるから実機で開閉寿命テストをしなければ、妥当性の評価をしたことにはならない。
    フレキシブルPWBの屈曲モードが、ヒンジ部分の磨耗により単純な屈曲ではなくなる可能性もある。

いずれにせよ、安全事故に関連する故障モードに関しては事前に評価をし対策を打っておくべきである。


このコラムは、2008年9月8日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第50号に掲載した記事です。

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独立系自動車部品各社、中国メーカー向け拡大

 自動車部品各社が中国の現地自動車メーカー向けの部品生産を拡大する。
タカタが現地メーカーからエアバッグシステムを受注、ミクニは上海でエンジン部品を量産する。中国メーカーは輸出拡大を目指しており、品質確保のため日系部品の購入を増やす。日本の自動車メーカーの現地生産拡大に伴い成長し
てきた部品各社の中国事業は、現地資本メーカーの需要を取り込む新段階に入る。

(NIKKEI NETより)

日系の自動車メーカの品質要求はただ事ではない。

ステアリング関連の部品を生産している日系会社の社長さんは、「うちには出荷不良率という概念はない。出荷品はゼロディフェクトでなければならない」とおっしゃっていた。

又自動車向けのボルトを生産している日系工場では、自動光学検査装置による全数検査を導入しようとしている。これでボルトの頭に有るミリねじとインチねじを識別するためのドットを検査する。自動車メーカの組み立てラインは万が一ドットのないねじが見つかるとラインが止まってしまうそうだ。人による目視検査では漏れが発生するため、自動検査装置を導入することになった。

日系の自動車メーカの品質要求に鍛えられた日系の部品メーカの品質レベルもただ事ではない。

一方最近中国では、街中にたくさん自動車の修理工場ができている。
土間に穴を掘って下から修理ができるようになっている小さな町工場から、何台もリフトを持った近代的な修理工場まで各種各様の修理工場が見られるようになってきた。

この様な自動車修理業界の発展はとりもなおさず中国製の自動車の故障が多いためだ。

大雨で冠水すると、そこいらじゅうに車がエンコして止まっている。これは中国製の点火プラグ配線コードが水にぬれるとすぐに絶縁不良を起こしてしまうためだそうだ。

日系の自動車は中国製の自動車と比較して値段が高い。しかし中国製の車は2年3年使うと修理代がその差額を越えてしまう。

コスト競争に巻き込まれることのない圧倒的な品質優位でまだまだ日系企業が戦えるはずだ。

ガンバレ!ニッポン!


このコラムは、2008年1月21日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第17号に掲載した記事です。

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心のスイッチ

 第34号のメルマガ「四川省大地震」にも書いたが、四川地震以来の中国人の被災者を思いやる心、貢献心に大変感動をしている。

しかし通常の生活では相変わらずである。
先週はバスに乗って出張したが、バスの入り口は我先に乗り込もうとする。並んでいる私は一番最後の乗車になった。

バスの中では本を読んでいる私の耳元で大声で話をするカップル。みよがしに耳栓をしてみたが、まったく気にするフシもない。
携帯電話で自分の好きな音楽を鳴らしている若者。日本ではイヤホーンから漏れる音でさえ道徳違反だと騒がれるのに、彼は携帯電話のスピーカから音楽を流している。

思いやりのかけらもない。
こういう人たちがどうして被災者を思いやり貢献心を発揮するのだろうか。

今私がたどり着いた仮説は「共通目的」である。
地震災害により中国国民が一斉に「被災者救助」「被災地の復興」という共通目的を持った。この共通目標が彼らの心のスイッチを入れ「他人を思いやる心」「貢献心」を発揮しだしたのだと考えている。

この仮説は検証してみる価値が高いと思う。
あなたの工場には従業員の心のスイッチを入れる共通目的がありますか?

多民族国家と単一民族国家

先週も読者様からコメントをいただいた。

S様のコメント
私は中国の企業の方と仕事上のつきあいがありますが、個人主張(私は悪くない)という反応が多々あります。
ご迷惑をかけて、申し訳ないというような回答はなかなか引き出せません。
これは、どこも同じでしょうか?

中国の工場で仕事をしたことがある方や、中国人と一緒に仕事をした事がある方は、S様のご意見に今深くうなずいておられるのではないだろうか(笑)
このメルマガでも「言い訳」について取り上げた事がある
「言い訳」

まずは自分が悪くないということを主張する、というのが中国人たちの習性のようである。

ところで翻って「ご迷惑をおかけして、申し訳ない」というメンタリティについて考えてみよう。こういう気持ちがすっと自然に出てしまうのは、日本人特有のモノではなかろうか?
単一民族の国であるからこそ、相互の信頼関係が前提としてあり、先に申し訳ないといってしまうメンタリティが出来上がっているのだろう。

米国では「I’m Sorry」というと自分に責任があると認めたことになるので、あまり謝らないと聞いた事がある。多民族の国家であるがゆえに、まずは良い悪い、どこに責任があるのかということを明確にする必要があるのであろう。
他民族社会ではまずは「ルール」が優先する。

中国も同様に多民族国家である。同じ漢族同士でも出身の省が違うとまるで違うと思ったほうが良い。更に優先すべき「ルール(法律)」が未整備であったり、未成熟なのでなおさら「自分は悪くない」ということを主張しなければならなくなる。

日本では先に良い悪いを議論してしまうと角が立つ、均一な社会なのでまずは調和を重んずる。

こんな考察をしてみると、日本人のメンタリティの方が特殊なのかもしれない。


このコラムは、2008年4月21日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第30号に掲載した記事です。

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アクセル踏み間違い

 ブレーキペダルとアクセルペダルを踏み間違えて事故が発生した、というニュースを頻繁に見る。そんな中で埼玉県の中小企業ナンキ工業の南平次社長がアクセル踏み間違い防止装置を考案したというニュースを見た。
「川口のナンキ工業」

後付けの装置を取り付け、強くアクセルペダルを踏むとブレーキがかかる仕組のようだ。仕組みの詳細はわからないが、言われてみれば簡単な仕掛けで実現出来そうに思える。

病院の待合室にタクシーが突っ込む、コンビニ、通学中の子供達に高齢者が運転する車が突っ込む。連日悲惨な事故が報道されていたのに、問題解決に対する熱意が足りなかったのか(苦笑)この記事を見るまで考えつかなかった。

我々の身近にある問題も、こういう状況になってないだろうか?
「〇〇だから」「□□できないから」などとハナから制約条件をつけて諦めていないだろうか?

「〇〇だから出来ない」のであれば、〇〇でなくせば出来るはずだ。制約条件は課題に過ぎない。

以前金型交換の時間短縮に現場のリーダたちと取り組んだことがある。
金型の固定ネジを締め付ける、緩める時間を短縮するためにラチェットレンチを使うというアイディアを思いついたメンバーがいた。別のメンバーの「以前試してみたがダメだった」という一言で一緒に考えていたメンバーの気持ちが折れた。

「どうしてダメだったの?」と質問。
「ラチェットレンチはすぐ壊れる」
「どんなラチェットレンチで試したの?」
「30元のラチェットレンチ」
「じゃぁ300元のラチェットレンチで試してみよう!」

「すぐに壊れてしまう」という問題を、次に解決すべき課題だと思えば、上記のような質問で解決の道が見える。

ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故も「年寄りに運転させるな」という安直なアイディアで解決しようと考えている人が多いのではないだろうか?都会であれば車を運転しなくても生活が可能だろうが、地方の高齢化集落では高齢者も車を運転しなくては生活できない。

「高齢者は運転免許を返納せよ」というキャンペーンが盛んだが、運転免許を返納してしまうと、身分を証明する手段がなくなる。運転免許を返納せずとも車を運転しなければ事故は起きない。

自動運転が現実化した時点で運転免許を返納していたら、もう一度運転免許を取り直すことになるのではなかろうか。


このコラムは、2019年7月1日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第843号に掲載した記事です。

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孔子が最も愛した弟子

āigōng(1)wèn:“shúwéihàoxué?”
kǒngduìyuē:“yǒuyánhuízhěhàoxuéqiānèrguòxìngduǎnmìngjīnwèiwénhàoxuézhě

《论语》雍也第六-3

(1)哀公:魯の国の君主。

素読文:
哀公あいこうう、弟子ていしたれがくこのむとす。
こうこたえていわく、顔回がんかいなるものりて、がくこのみたり。いかりをうつさず、あやまちをふたたびせず。こう短命たんめいにしてせり。いますなわし。いまがくこのものかざるなり。

解釈:
哀公が孔子に尋ねた:“弟子の中で誰が最も学問を愛しているかね?”
孔子は答えて曰く:“顔回という弟子が学問を好みました。怒りを遷さず、過ちを繰り返さない賢者です。しかし不幸にして短命でこの世をさりました。いまだ顔回ほど学問を好むものを知りません”

この節でも、顔回に先立たれた孔子の悲しみがじわっと伝わってきます。

回や其庶からんか
三月仁に違わず
賢なるかな回也
一を聞いて十を知る

改善活動の目標と目的

 先週末は東莞和僑会の改善交流会を開催した。改善交流会は中国人幹部育成を狙い、会員企業の生産現場で改善活動を実践する。当日会場となった工場の中国人幹部が、改善事例・改善課題を紹介。会員企業のメンバーが小グループに分かれて意見交換。改善事例に対して更なるアドバイスをする。

先週訪問した工場は自動化に取り組み、従来の10分の1の従業員でより多くの利益を出している。
彼らが考えている改善課題のうちの一つに、自動化設備の騒音削減がある。最大で100dbほどの騒音を80dbまで落とすという明確な目標を立てている。

各チームは、この具体的な目標を達成するためのアイディアを検討した。

今回は、参加企業の日本人経営者、一般参加の日本人もチームを作り検討した。
日本人チームは、まず騒音を100dbから80dbに落とすという目標の検討から始めた。随分回りくどいと思われるかもしれないが、なぜこの目標を達成しなければならないかという目的を先に考えた。

騒音削減の目的は、作業員の健康保護、疲労軽減とした。
目的を明確にしたため、他のチームにはない改善アイディアが出た。
そのアイディアは「皆で歌を歌いながら作業する」だ。

あまり現実的なアイディアとは言い難いが(笑)目標だけを考えていれば思いつかないアイディアだ。

我々日本人経営者の発表は、笑いを取れたが(笑)勉強会に参加したメンバーに伝えたかったのは、「改善課題は正しいか」「改善課題の目的は何か」ということをまず考える必要がある、ということだ。

例えば、「完成品倉庫が狭い」という課題は、本来「出荷に合わせて生産出来ない」という課題かもしれない。改善改題を間違えると、効果を実感できないばかりでなく、本来の問題を隠すことになる。


このコラムは、2019年6月21日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第839号に掲載した記事です。

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