未分類」カテゴリーアーカイブ

先行後言

gòngwènjūnyuē:“xiānxíngyánérhòucóngzhī 。”

《论语》为政第二-13

素読文:
こう君子を問う。子曰わく:“げんおこない、しかのちこれしたがう。”

解釈:
子貢が君子とは何かを問う。子曰く:“君子とは先に行動、言葉は後だ”

日本では「不言実行」と言います。孔子は、行動が先、言は後と言っています。「有言実行」は君子とは言えないようです。

いろれいにしてうちじん

yuē(1)(2)érnèi(3)rěn(4)zhūxiǎorényóu穿chuānzhīdào(5)

《论语》阳货第十七-12

(1)色:うわべ
(2)厲(厉):威厳がある
(3)内:内心
(4)荏:意志が弱い
(5)穿窬之盜:壁に穴を開け、塀を登る盗賊

素読文:
わく、いろはげしくしてうちやわらかなるは、これしょうじんたとうれば、それ穿せんとうのごときか。

解釈:
見かけは威厳があっても内心軟弱な人間は、小人に例えればコソ泥のようなものだ。

小人の反対が君子だとすれば、君子はいろじんにしてうちれい「人当たりは良くても、心の中では自己の理想を貫く人」となるでしょうか。

ノウハウとノウホワイ

 先週は「悪意」による事故について検討した。今週は「悪意」ではないが、標準作業手順を遵守せずに発生した事故について検討してみたい。

日本で初めて原子力事故で死亡者を出した事例、東海村JCO臨界事故だ。
高速増殖炉の燃料製造工程で、標準作業手順が遵守されずに核燃料が臨界状態となり、多量の中性子線が発生。作業者3名が重篤な被爆を受けた。内2名は治療のかいなく死亡している。

核燃料の製造において、原料であるウラン化合物の粉末を溶解する工程では、標準作業手順では「溶解塔」という装置を使用すると定められていたが、現場ではステンレス製のバケツを用いるという裏マニュアルが存在した。しかも事故前日からは、更に作業の効率化をはかるため、裏マニュアルとも異なる手順で作業がなされていた。具体的には、濃度の異なる硝酸ウラニル溶液を混合して均一濃度の製品に仕上げる均質化工程において、「貯塔」という容器を使用するべきところを「沈殿槽」という別の容器を使用していた。

「貯塔」は臨界が発生しにくい構造に設計されていたが、用途が違う「沈殿槽」は容易に臨界が発生する構造であった。

その結果沈殿槽周辺の冷却水が中性子線の反射材となり、ウラニウム溶液が臨界状態となり大量の中性子線が放射された。

この事故は、現場で作業標準通りに作業がされず、裏マニュアルにより作業が行われていた事に原因がある。現場の監督職や作業員に「悪意」があったわけではなかろう。むしろ現場での作業改善により考えられた「ノウハウ」として裏マニュアルが存在したのだと推測する。

作業標準を定めると言う事は、改善の進歩を止める事になる。従って標準作業は改訂されなければならない。JOCの事例は作業標準の改訂方法に問題がある。製造現場が勝手に改訂をし、裏マニュアルが存在する事が、本事故の管理上の問題点だ。本来作業標準の改訂は、しかるべき組織の審査承認を経なければならない。

しかし現実問題として、なぜそのような作業手順が定められているのか判然としない事例もあるだろう。JOCではそのような事はないと信じたいが、普通の工場では、作業手順を定めた生産技術や設計の担当者が退職し、なぜその手順が定められているのか分からなくなっていると言う事もあるだろう。

作業標準は、作業をどのようにやるのかと言うノウハウが記述されている。更になぜその手順でやるのかと言うノウホワイも記述しておくべきと考えている。

以前生産委託先で、製品に貼付ける小さな表示シールの貼り忘れが発生した事がある。対策として梱包数量単位に表示シールの台紙を分け、表示シールを使い終わったら、製品と一緒に台紙をコンベアに乗せ梱包工程に送る事にした。梱包作業者は、台紙が来たら梱包箱が満杯になっている事を確認する。いわゆる「十点法」と言う定量管理によるシール貼り忘れの再発防止対策だ。

作業者から見れば、余分な作業が発生する。ノウハウと一緒になぜこの作業をやらねばならないのかと言うノウホワイをきちんと作業標準に入れておかねば、この対策はその内遵守されなくなる。

あなたの現場には、裏マニュアルや裏標準作業はないだろうか?
ノウハウとノウホワイが伝わる様になっているだろうか?

JCO臨界事故に関してはウィキペディアを参照させていただいた。


このコラムは、2017年5月15日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第528号に掲載した記事に加筆修正しました。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

5S理想工場

 5S理想工場計画をこのメルマガに書いたら,予想外の波及効果が生まれ始めている.大変有り難いことだ.

ウチの工場をちょっと見てくれ.取引先の工場を何軒か一緒に回ってほしい.
5Sに関する特集記事を作りたい.
などなどいろいろなお問い合わせやオファーをいただいている.

先週は,5S理想工場プロジェクトを応援しています,という読者様から枚岡合金工具株式会社の情報をご提供をいただいた.

枚岡合金工具株式会社

清掃,整理,整頓の3Sに取り組み,経営危機に直面していた中小企業が飛躍的に業績を伸ばした,という実例が紹介されていた.ホームページには工場やオフィスの写真が紹介されているが,5Sの教科書に取り上げたくなるような写真がいくつもある.また経営者・古芝保治社長の5Sに取り組む姿勢がすばらしい.

まさに私がやりたいことを実現されている.
枚岡合金工具は工場見学を月に2回受け入れておられる.日本全国のみならず,海外からも工場見学者が訪れるそうだ.

枚岡合金工具のホームページを見て,古芝社長とは面識は無いが,著書を読んだことを思い出した.
ご一読をお勧めする.
「儲けとツキを呼ぶ『ゴミゼロ化』工場の秘密」

海を渡る「半沢直樹」 復権かけアジアで戦うTBS

 今年のテレビドラマで最高の視聴率をたたき出した「半沢直樹」。TBSテレビ系で放送され日本一有名な銀行マンとなった主人公の半沢直樹が、ついに海を渡る。10月中旬から台湾を皮切りに、アジアの他の国や地域でも放送される見通しだ。TBSテレビは視聴率の低迷にもがいてきた。ただ再び人気ドラマを量産できる体制が整ったことで、今こそアジアに攻め込む好機とみる。CMスポンサーとなる日本企業とタッグを組み、広告とセットでコンテンツを現地に売り込む斬新な手法にも挑む。アジアを舞台に、「ドラマのTBS」と呼ばれた名門の復権をかけた同社の戦いが始まった。

(日経新聞電子版より)

 「半沢直樹」最終回は、リアルタイムで視聴出来た。合法なのか違法なのか分からないが、INTERNETの恩恵だ。
会社員を辞めてもう9年近くになる。それでも、このドラマを見ると会社員時代の心が興奮して眠れなくなる。「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」に引き続き、池井戸潤がますます好きになって来た。

最終回の終わり方を見ると、続編がドラマ化されだろう。
半沢直樹の続編「ロスジェネの逆襲」は既に出版されている。原作を今読むべきかどうか迷う所だ(笑)

ところで日本のTVコンテンツの海外戦略は何ともお寒いものがある。

昔、木村拓哉の「ロングバケーション」を中国中央電視台で放送していた。
中国でも日本のドラマが受け入れられているようで、嬉しかった。しかしその後、日本ドラマの位置は完全に韓国ドラマに奪われている。

以前中国で放送されていた『大長今』(邦題:宮廷女官チャングムの誓い)は全76話ある。
日本のドラマのほとんどが、四半期で完結なので、全10話程度しかない。

視聴率至上主義の現場では、リスク管理のために短く完結させるのだろう。視聴者の方も、娯楽の多様化などで飽きっぽくなっている。そんな事情が有り、日本ドラマそのものがどんどん小粒になっている様な気がする。

TBSの新しい海外戦略は、ドラマコンテンツだけでなくCMスポンサーもセットで提供すると言う。提供するCMスポンサーは日本企業なので、スポンサー側の広告予算を海外に流出することになる。国内売り上げは減っても、将来プラスになると言う戦略なのだろう。

将来を見据えた戦略ならば、アニメも有力なコンテンツになるだろう。
何せ未来そのものである子供が見る。日本アニメファンの子供が大人になった時、きっと日本に有利な市場が出来るだろう。
中国でも「ワンピース」「クレヨンしんちゃん」など子供向きのアニメ番組は相当人気があるようだ。アニメ番組の良い所は、キャラクターグッズ市場と連動させ易い所だろう。(中国では、きちんと版権が回収出来るかどうか、分からないが・苦笑)

日本の製造業(物造り)が空洞化してしまった今、物ばかりではなくサービス等にも焦点を当てたモノ造り産業に転換して行かなければなるまい。例えば、観光業などの産業で海外から顧客を呼ぶ。日本には、四季と言う自然資源、もてなしのココロと言う人的資源がある。
更に、創造性により価値を高める「モノ創り」に力を入れてゆかねばならないだろう。アニメ、ドラマ等のコンテンツもこの範疇だ。

物造り、モノ造り、モノ創りともに人が基本だ。特にモノ創りには者造りが重要となる。


このコラムは、2013年9月30日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第329号に掲載した記事に加筆しました。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

データは現場・現物で見る

 不良の低減とか生産性の改善をする場合,データは重要な鍵になる.しかしデータから見えてくることだけでは改善はできない.

例えば工程間の作業バランスを改善するために,各工程の作業時間を測定し机上で検討してもあまり良いアイディアは出ない.
つまり計測した作業時間データは,今の作業方法によるデータでありそれをいくらひねっていても大きな改善にはならない.

作業時間と仕上がり数量から平均作業時間を求めても何も分からない.このデータからは,作業者ごとの作業時間のばらつき,作業者間の作業時間のばらつきは見えてこない.

作業現場を良く観察することにより改善するポイントが分かる.着眼点はばらつきだ

理論的な作業時間分析どおりに作業ができていることはあまり無い.作業時間のばらつきから無駄な動作が見えてくる.作業者間のばらつきから,習熟度に依存してしまう作業や,細かな作業方法の違いによる効率の差が見えてくる.
これらは現場でしか分からない改善ポイントだ.

不良統計データも現場・現物で見直す.同じ不良現象の中に,別の原因が含まれている事がある.
例えば異物や傷による外観不良は統計データだけでは,改善ポイントは見えない.現場・現物を見ることにより初めてどこで,どうして異物や傷が発生しているかがわかる.

データを取る事が無駄というわけでは無い.悪さ加減を知る,改善効果を測定するためにもデータは必要だ.改善に役に立たないデータの収集や加工はやめる.その時間があれば現場に出かけるほうが効果が高い.


このコラムは、2009年7月20日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第107号に掲載した記事です。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

中国華南地区の景気

 今日家賃の集金に来た大家さんが部屋に入ってきて開口一番「景気が悪い」彼は海運業の会社に勤めており,華南地区の製造業が軒並み景気が悪く,彼の会社にも影響が出ているとのことだ.

最近このあたりで工場の倒産,台湾,韓国系工場の夜逃げの話を良く耳にする.

しかし一方で注文が増えている工場もある.競争相手がつぶれてしまい仕事が回ってくるというのである.

こういう時期にしっかり力を蓄えておけば,景気が回復した時に一気に波に乗る事が出来るはずである.ピンチをチャンスに変える.今のうちに贅肉のない筋肉質の体に鍛え上げておきたい.

ところで以前指導していた会社にいた中国人の若者は,独立してネジの工場を経営している.4年近く前に電話で独立した事を知らせてくれた.
一度工場を見に行ってやると言ってあったのだが,彼は遠慮してなかなか迎えには来なかった.ところが最近良く電話をしてくるようになった.

彼も電話のたびに景気が悪い,どこかネジを必要としている会社を紹介してくれというのだ.
しかし工場も見ていないのにうかつには紹介できない.たかがネジとは言え品質問題が出れば厄介なことになる.

随分昔になるが,北欧のメーカから周辺装置を購入していた事がある.
特に品質問題もなく安心していた.北欧のメーカにしばしば品質問題を出されてはたまったものではない.そのたびに工場に出かけて原因や対策の確認をするのでは,少ない出張予算があっという間になくなってしまう.

ところが突然メーカの品証から,今回納入したロットは使わないで返却してくれという連絡が入った.
報告によると製品に使用したネジの製造工程に問題があり,暫くするとネジの頭がポロリと取れてしまう事があるというのだ.

ネジを作った後にメッキをするが,メッキ後のアニール(熱処理)工程を飛ばしてしまったというのだ.
メッキ処理中に発生した水素原子が鉄ネジの中に入り込む.通常はアニール工程でこの水素をたたき出してしまうので問題がないが,水素が残留していると「水素脆性破壊」が発生する.応力がかかっている部分
が脆化してポロリと破断してしまうのだ.

メッキ工程は,水洗処理,薬剤による前処理・後処理,メッキ処理など幾つもの工程をバッチごとに持ちまわって処理をしている場合が多い.一種類のメッキ処理だけをやっていれば,工程順に処理槽を並べれば
間違いなく工程を進める事が出来る.何種類も同時生産をしていると,この製品にはこの処理は必要ないが
別の製品にはこの処理が必要という事が出てきてしまう.

メッキだけではなくこのような工程になっている製品はあるだろう.特に設備で加工する場合,バッチで設備間を持ちまわって生産するような製品は「工程飛ばし」「工程間違い」に対する予防策をとっておかないと必ずミスが発生する.

例えばある製品はA工程→B工程→C工程の順に生産するが,別の製品はA工程→D工程→C工程の順に生産する.

このような場合にどうすれば間違いなく工程順が守られ,工程を飛ばすことなく生産できるだろうか?
皆さんはどんな工夫があるだろうか?
またご一緒に検討してみたい.

今回の制約は,
・工場の中は機械化が進んでおらずバッチ単位で人間が持ち回り生産する.
・設備は簡単には移動できない.
という条件にしよう.

(次号に続く)


このコラムは、2008年11月10日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第61号に掲載した記事に加筆修正しました。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

部下の基準を上げる

 読者様からメールをしばしばいただいており、メルマガでもご紹介している。
今回は、特に印象深いメールをいただいた。大学4年生の方からのメールだ。多分このメールマガジンの読者様の中で、最年少の方ではなかろうか。

※W様のメッセージ
すぐれた技術や能力を持っていてもそれを必要とするニーズや上手く売り出すマーケティング力がないといけない、というのは就活にも通ずるものがあるのかもしれません。
どんなに頭が良くても、それを面接の時に上手くアピールしなければいけないし、いくらすごい技術や特技を持っていてもそれがその会社にとって必要なものでなければ雇っては貰えません。さほど成績が良いわけではないのに内定をいっぱい貰うような人は自分を売り出すプレゼン力や企業のニーズを見分ける力があるのかもしれません。
自分もそのような力を身に付けられるよう、意識しながら頑張りたいと思います。

非常に志の高い若者だと関心した。
感想を下さったコラムは、ローソンのPB商品開発の新聞記事に対するモノだ。全く違う分野の話題を、自分の事として引き寄せて理解する能力がある。

実はこの方には、「就職」という所にゴールを置くから、企業のニーズにしか気が向かない。就職の更に先にある「人生の目的」にゴールを置けば、社会のニーズに応えると言う視点が持て、更に大きな使命に気がつくはずだ。と言う趣旨の返事を書いた。

普通の学生さんならば、良い気付きですね。頑張ってください。と言う趣旨の返事を送ったと思う。しかしこの方にそんな返事を書いては失礼だと言う思いがわき、書き直した。

この様なやり取りは、キャッチボールを同じだと思っている。
息子が小さかった時には、捕り易い様に下手投げで投げてやったモノだ。
私が小学生の頃、一度だけ父親とキャッチボールをしたことがある。父親はしゅるしゅると回転のうなりを上げるボールを投げ込んできた。私は捕球するのが精一杯だった。10球も受けないうちに私の左手はグローブの中で真っ赤になっていた。内気な少年だった私が、野球をやる様になったのが、父親には嬉しかったのだろうと思っている。そして小学生だった自分も、父親に対等に扱って貰えたと感じたモノだ。

野球のノックが上手いコーチは、後一歩で届かない所に打ち込むと言う。つまり全く捕球出来ない所に飛んできたボールは、選手のモチベーションを上げない。あと少しで捕れる打球を追い続けているうちに、自分の守備範囲が広がる。こういう訓練が選手の「基準」を引き上げることになる。

あなたはご自分の部下の良いコーチになっていますか?
褒める事も大事だけれど、相手の基準を上げる様なノックを打ち込む事も重要だ。


このコラムは、2014年4月14日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第357号に掲載した記事に加筆しました。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

即戦力なんて存在しない

 「即戦力なんて存在しない。だから育てるんだ」スティーブ・ジョブズの言葉だ。

スティーブが創業したピクサーは、ハリウッドでは特異な存在だった様だ。

普通のハリウッド企業は、脚本などのアイディアはお金を出して買う。
必要な人材は、フリーランスで雇用する。
人材は必要な時に、即戦力を買って来ると言う訳だ。
仕事がある時だけに、人材を調達すれば、経営は楽になる。

しかしピクサーは持ち込みのアイディアは使わない。人材は社員として雇用する。
つまり、外のアイディアには金を払わない。その代わり、人財を育てるのに金を使い、内部からアイディアが生まれる様にする。

こういう考え方は、昔の日本企業が持っていた考え方だ。
「家族主義」「人は育てて使う」こういう考え方が、効率優先の短期業績主義経営によって忘れられている。

短期業績主義以外に、従業員の流動性も、中国に於いて日本的経営を難しくする要因となるだろう。折角育てても、すぐに辞めてしまうのでムダだ。人材育成は諦めた、と言う日本人経営者に会った事もある。

しかし、使い捨ての企業に労働者が魅力を感じる事はない。本当の所は、人財育成をしないから人は辞めて行く。即戦力だと思って金で買って来た人材は、すぐに金でよそに買われて行く。

従業員を「人材」(ヒューマンリソース)と考えれば、必要なリソースを金を使って準備をすれば良いと言う考えになるだろう。
しかし本当に使える「人財」はヒューマンキャピタルだ。
人を財産に変えるには、自分たちで磨き上げるしかない。


このコラムは、2013年3月18日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第301号に掲載した記事を加筆修正したものです。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

時間軸

 時間軸について考えてみたい。
あなたの頭の中にある時間軸の目盛りの単位は何だろう?
年?月?週?時間?分?秒?

当然考えている事柄によって時間軸目盛りの単位は変わるはずだ。
部下の育成は年単位かもしれない。
中長期経営計画ならば月単位。
年度計画は月単位もしくは週単位。
今月の予定は日単位、時間単位。忙しい人なら分単位となる。

つまり時間軸の目盛りは、事柄ごとに変えねばならない。
新素材の研究開発ならば時間軸の単位は月、年だろう。
新製品の開発設計の時間軸が年、月では遅かろう。

そして長期の時間軸はより短期の時間軸にブレークダウンする。
短期時間軸で補正をかけながら、長期時間軸を制御するイメージだ。

もう一つ時間軸の「方向」についても考えたい。
通常の時間軸は過去→現在→未来の方向になっている。
過去の失敗や成功体験から未来を予測して現在の行動を決める。多くの場合このような行動や決断をしていると思う。

これを逆にしてみるとどうなるだろう?
未来から現在を考える。未来とは「あるべき姿」と考えれば分かりやすい。
あるべき姿と過去から継続している現在の姿のギャップが解決課題となる。

例えば、売り上げ規模1億円の企業が、「3年後に売り上げを100億にする
にはどうしたらよいか?」という正方向時間軸の課題を考えたとする。
多分最初から無理だと考えるだろう。

逆方向の時間軸で考えると「3年後に売り上げが100億になった。何をしたのだろうか?」と言う課題になる。

課題の要求する答は同じかもしれないが、後者の場合3年後には売り上げが100億になっていることが前提となっている。つまり、その気になって逆算で考える、と言う思考法だ。

そんな単純なことでうまく行くはずはない。多分そうお考えだろう。
しかし人間の脳は、結構単純に出来ていて、簡単に騙されその気になる。
騙されたと思って試してみてはいかがだろうか(笑)


このコラムは、2016年2月1日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第461号に掲載した記事に加筆修正したものです。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】