心のスイッチ


 第34号のメルマガ「四川省大地震」にも書いたが、四川地震以来の中国人の被災者を思いやる心、貢献心に大変感動をしている。

しかし通常の生活では相変わらずである。
先週はバスに乗って出張したが、バスの入り口は我先に乗り込もうとする。並んでいる私は一番最後の乗車になった。

バスの中では本を読んでいる私の耳元で大声で話をするカップル。みよがしに耳栓をしてみたが、まったく気にするフシもない。
携帯電話で自分の好きな音楽を鳴らしている若者。日本ではイヤホーンから漏れる音でさえ道徳違反だと騒がれるのに、彼は携帯電話のスピーカから音楽を流している。

思いやりのかけらもない。
こういう人たちがどうして被災者を思いやり貢献心を発揮するのだろうか。

今私がたどり着いた仮説は「共通目的」である。
地震災害により中国国民が一斉に「被災者救助」「被災地の復興」という共通目的を持った。この共通目標が彼らの心のスイッチを入れ「他人を思いやる心」「貢献心」を発揮しだしたのだと考えている。

この仮説は検証してみる価値が高いと思う。
あなたの工場には従業員の心のスイッチを入れる共通目的がありますか?