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北京オリンピック開幕

 8月8日ついに北京オリンピックが開幕された。
開幕式のショーをご覧になった方も多いと思う。
開幕式は中国の映画監督・張芸謀がプロデュースするということで楽しみにしていた。

中国の文化を表現するすばらしい仕上がりになっていたのではないだろうか。
技術的にもお約束のワイヤーワーク、プロジェクターを使った技法など工夫が凝らされていたと思う。

今回の開幕式のテーマは「人」だったと思っている。
最初の太鼓の演技から始まり、各場面で大量の演員が投入されていた。
ひょっとして会場にいる観客より多くの演員が動員されたのではなかろうかと思うほどだった。

中国映画でも同様に大量の兵士が投入されるシーンを良く見る。
人口13億の中国らしい演出とはいえないだろうか。

1980年代に改革開放路線をとり、安価な労働力を武器に外国資本を受け入れ、世界の工場・中国を作り上げた。当時農村から出てくる労働者は無限の資源のような迫力があった。

しかしここ数年で様子が変わってきた。毎年最低賃金が上がり続け、もはや他のアジアの国と比較して労務費コストの優位性はないだろう。

大量のしかも低コストの出稼ぎ労働者という「人」が、中国の経済力を今の状態に押し上げた。
そして今度はマーケットとしての魅力がこの国の経済力を引き上げ続けるであろう。今度も消費者という「人」が中国の経済力を引き上げることになる。

張芸謀プロデュースの北京オリンピック開幕式典を見てこんな感想を持った。


このコラムは、2008年8月11日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第46号に掲載した記事です。

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