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米FDA、中国に初の海外事務所 食の安全問題に対応

 【シカゴ=毛利靖子】米食品医薬品局(FDA)は16日、今年末までに中国に初の海外事務所を開設する計画を明らかにした。インドや中南米にも事務所を新設する。新興国から輸入した食品や薬品に有害物質が混入する事件が相次いでおり、議会が安全対策を求めていた。

 中国ではまず北京に設け、来年には上海と広州にも拠点をつくる。係官を常駐させ、中国政府の協力を得ながら現地の工場を監視し、衛生管理が米国の安全基準に適合しているか調べる。インドにも複数の拠点をつくる方針で、ニューデリーへの進出を決めた。

(NIKKEI.NETより)

輸入時の抜き取り検査で保証するのではなく、現場に出向き保証をする体制を作ろうという考えであろう。

すばらしい考え方だと思う。
品質保証も同じ考えが適用できる。受け入れ検査を実施しても抜き取り検査であり、どんなにがんばってもAQL=0.45%の検査をするのがせいぜいだろう。これは言い方を変えれば、0.45%の不良は許すということだ。

製品の安全に影響を与える部品は不良率0%を保証したい。例えば電気製品の安全規格関連部品や自動車に使われる部品などに不良があれば、火災事故、人身事故につながりかねない。このような部品を0.45%まで不良を許容するという考え方そのものが相容れないモノだ。

それを防ごうと思うと全数検査となり、大きな検査コストがかかる。
そのため生産現場に行き、製造工程が品質を保障できるものになっている事を保証する、という考え方を取った方が合理的だ。

具体的には定期的に生産現場を監査し、生産工程が品質を作りこめる様になっていること、不良を流出させない仕組みが機能している事を確認・保証することになる。


このコラムは、2008年10月20日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第56号に掲載した記事です。

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