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品質基準

 ずいぶん昔のことだが、納入品に不良が1台あったので、仕入れ先に返却し不良原因の解析を求めたことがある。仕入れ先の営業担当者から「納入仕様書にはAQL0.1%で検査すると明記してある。今回発生した不良は0.1%未満なので不良解析・報告の義務はない」と言われて驚いたことがある。説明するのが面倒だったので「そちらの品質部長さんにAQLの意味を教えてもらえ」と言っておいた(笑)

AQLとは抜き取り検査の基準であり、言葉どおりの「許容品質基準」ではない。
製品の品質基準にはいろいろな段階がある。

品質目標:設計部門の目標品質
品質標準:製造部門の目標品質
検査基準:検査部門の判定基準
保証品質:顧客に保障する品質

顧客に保証する品質基準は検査基準より緩い。使用中の劣化も見込むためだ。
検査部門の検査基準は製造部門の検査基準と同じか若干緩い。
AQL検査の場合は、製造部門が全数検査であることに対し抜き取り検査であり、が緩い。
製造部門の品質基準は、部品ばらつき作業ばらつきを考慮するので、設計部門の目標品質より緩い。
設計部門の品質目標は、製品の要求に基づき最も厳しい。部品のばらつき、製造上のばらつきがあるので設計時の品質目標は最も厳しい。


このコラムは、2020年11月27日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1064号に掲載した記事です。

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