発明」タグアーカイブ

猫の言語能力

 猫は自分の名前を認識しているか?そんな疑問を研究し、発表した研究者がある。上智大学の心理学者・齋藤慈子准教授だ。

ナショナルジオグラフィックの記事:
「ネコは自分の名前を聞き分ける、上智大ほか研究」

斎藤准教授によると
ネコには

  • 人のジェスチャーを理解する。
  • 隠してある食べ物を見つける。
  • 飼い主の声を聞き分ける。
  • 自分を見て名前を呼ぶ人に食べ物をねだったりする。

などの能力があるそうだ。こういう事実を実験で確かめている。

これらの研究成果は猫を飼っている人にとっては既知の事実だろう。
しかし米オークランド大学の認知心理学者ジェニファー・フォンク氏は「本当に素晴らしい研究です」と称賛しているそうだ。

この研究は人類に貢献しているのだろうか?そんな批判的な声もあるだろう。しかし、愛猫家の趣味の様に見える研究成果にも意味はあると思う。

「猫が自分の名前を理解している」という結果だけを見れば、あまり意味はない。愛猫家にとっては既成事実だ。しかしそれを学術的な実験によって確かめたことに意味があるのだと思う。

何らかの障害で言葉を失った人とのコミュニケーションや、言語を持たぬ動物・植物から様々な経験や知識を引き出すことに応用できるかもしれない。

千年杉から昔話を聞く。考えただけでワクワクする。


このコラムは、2022年5月6日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1289号に掲載した記事です。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

着陸するロケット

着陸するロケット、「価格破壊」は日本の論文のおかげ?

発射したロケットが再び基地に戻ってくる――。SF番組「サンダーバード」に登場するようなロケットを開発したのが、米国の宇宙ベンチャー「スペースX」だ。ロケットが、洋上の船に正確無比に着艦する映像はもはやおなじみになり、再使用により打ち上げ費用は安くなった。だが、その「価格破壊」が危ぶまれる「事件」が起きていたことは、あまり知られていない。

(全文)

(朝日新聞より)

「事件」とはジェフベゾスの「ブルーオリジン」が特許申請した宇宙ロケットの採用技術に対し、イーロンマスクの「スペースX」が先行事例を挙げて特許成立を阻んだことを指している。それだけではない。その先行事例として挙げたのが、宇宙開発事業団(現JAXA)と三菱スペース・ソフトの技術者が米航空宇宙学会誌に発表した「垂直着陸型2段式ロケットの再突入と誘導」という論文だったのだ。

今更歯がみをしても始まらないが、学術論文を発表する前に特許出願をしておけば、スペースXから特許使用料が入り、日本の宇宙産業研究資金となっただろう。

日本人はお人好しが過ぎるようである(苦笑)
「無印良品」が中国で商標権訴訟を起こされ敗訴したのは記憶に新しい。


このコラムは、2020年10月28日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第第1051号号に掲載した記事です。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】