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伝承者と継承者

 メルマガの2本のコラムを書いていて、自分の仕事を内省して見た。

「アメーバ経営」
「超巨大恐竜、なぜ急成長 秘密は骨に…」

コンサルタントの仕事というのは、人比例ビジネスだ。コンサルタントの人数で売り上げ額上限が決まってしまう。設備産業と同じだ。設備稼働率の上限で売り上げ額上限が決まる。更に売上額を上げようとすれば、単価を上げるしかない。

昨年は、私の可動率が50%ほどになった。意外にもこの程度で、新規のお客様をお断りしなければならない事態が発生した。単発の仕事ならば受けられるが、長期の仕事となるとスケジュールの調整が困難になる。

コラムに書いた様に、既存の経営資源を活かし、新規のビジネスを立ち上げることが出来ると、レバレッジが効くだろう。しかしコンサル業の経営資源を活かした新規ビジネスとは何だろう?

工場経営の師匠・原田師の声がよみがえって来た。
「君は改善屋だが、工場再生の仕事も面白いよ」
原田師の工場再生手腕や経営哲学に感銘し、原田師に教えを受けた者として、多くの経営者に「原田式経営哲学」を伝えて来た。しかし私にとって、師匠の遺言にも近い原田師の上の言葉は胸の深くにしまい込んだままだ。

原田師も稲盛氏も再生した企業は、経営には失敗しているが、お客様はあった。
営業能力がない私でもこういう状況ならば、工場の再生ができるだろうと根拠のない自信がわいて来た(笑)

今の所、何らあてはない。
私の友人やお客様の経営者は皆優秀で、倒産にひんしている様な工場はない。しかし意思表示をしておけば、何らかの進展はあるだろう。
事業継承者がないなど様々な理由で、工場を閉めたい。
中国から徹底したいけど、撤退に大きな費用と時間がかかる。
等々のピンチがチャンスとなる。

少なくとも意思表示をしておく事により、自分自身の潜在意識が活躍するはずだ。潜在意識は、私を原田式経営哲学の「伝承者」から「継承者」切り替えた。


このコラムは、2017年1月9日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第510号に掲載した記事です。

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