部下に対するホウレンソウ


 先週の読者様ご相談に対して別の読者様からご質問をいただいた。

※H様のご質問
 現場リーダとの信頼関係を結ぶ方法は、大変参考になりました。
 自分も実践してみます。まずは現場に行く事が大切ですね。

 ところで、経営幹部に対し「部下に対するホウレンソウ」が出来ていないと叱り飛ばしたとありますが、ホウレンソウとは部下が上司にする事と理解しています。部下に対するホウレンソウの意味を、教えていただければ 幸いです。

経営者や管理者の仕事は、成果を出す為に組織や部下のパフォーマンスを最大に上げる事と言えるだろう。そのためには部下の能力を高め、正しい方向を向かせる事が必要だ。ノミュニケーションも有効だが、現場で指導をする事で、信頼関係を構築する事が出来ると考えている。

お客様の経営幹部を叱り飛ばした、と言うのは痛快な表現かもしれないが、相当誇張が入っている。「提言した」位の穏当な表現にしておけば良かったと後悔している(笑)

多分H様は、最近私のメールマガジンを読み始めてくださった方だろう。
何度かメールマガジンで「ホウレンソウ」の事を書いたが、「ホウレンソウは上司がするモノだ」と考えた方が上手く行く、と言うのが私の考え方だ。

先週のメルマガの例でいえば、経営幹部は自分の部下に対し、まず自分たちの生産性をもっと高めなければならない事を伝えなければならない(報告)
今回林と言うコンサルタントに現場改善指導をお願いした。現場での指導を良く聞き、学習して欲しい(連絡)
コンサルタントと一緒に現場改善をするメンバーを公募し、意欲のある者を選考したい(相談)
と言うホウレンソウをしなければならない。

部下に対して、目的目標を理解してもらい、実践方法を伝え、意欲を上げる。
これが上司のホウレンソウだ。

当然部下からホウレンソウが上がっている様にしておかなければならない。
ホウレンソウを待っていては駄目だ。どういうタイミングで報告をするか、どういう事を誰に連絡するか、どんな事が発生したら誰に相談するか、これらを事前に決めておく事は上司がすべき事だ。

部下にホウレンソウが出来ていないと叱るよりは、ホウレンソウを仕事の手順、スケージュールに埋め込んでおけば良いのだ。

部下と上司は立場が違う。立場の違いをホウレンソウで埋めるのならば、双方がそれぞれの立場で行動しなければならない。


このコラムは、2014年8月11日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第374号に掲載した記事に加筆したものです。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】