エックスバー・アール管理図の判定方法


エックスバーアール管理図(xbar-R管理図)で管理限界を外れれば異常が発生していると判断する.それ以外にも異常と判断すべき場合がある.以下にその例を示す.

  • 管理値を外れている場合
    工程管理図:管理値外れ
    管理上限または管理下限を外れた場合.
  • 片側に偏っている場合
    工程管理図:偏り
    連続して7つの点が片側に偏っている場合.

    工程管理図:片寄り
    連続した14点のうち12点が片側に偏っている場合.
    連続した17点のうち14点が片側に偏っている場合.
    連続した20点のうち16点が片側に偏っている場合.
  • 周期性がある場合
    工程管理図:周期性
    周期的に変動している場合
  • 単調増加(減少)
    工程管理図:単調増減
    7点連続で増加または減少した場合
  • 周辺に集中している場合
    工程管理図:周辺に集中
    3点中2点が2σと3σの間にある場合
    7点中3点が2σと3σの間にある場合

以下の場合は,サンプルのとり方を再検討する必要がある.

  • 全ての点が1.5σの内側にある場合
    工程管理図:中心に集中

    工程能力が異なる工程(例えばA,Bの加工機)を一つのロットとしてサンプルをとった場合中心に偏る.

  • 中心線の周りの点が少ない場合
    工程管理図:周辺に集中

    工程能力の異なる工程(例えばA,Bの加工機)別に一つのロットとしてサンプルを取り,両方を一つの工程図に書くと中心線の周りの点が少なくなる.

以上の場合は工程別にサンプルを取り,工程別に工程図を書く必要がある.


3 thoughts on “エックスバー・アール管理図の判定方法

  1. yuu

    この管理図は3σ外れの確率と同じ確率で不良発生する異常を検出する仕組みです。
    そのため、「7点が2σ~3σの範囲」ではその不良率より厳しくので(おそらく計算ミス)、何年か前に再計算され、「9点」に変更されています。
    以上

  2. yuu

    間違いました。
    中心線から片側への偏りの項目でした。
    「中心線と管理限界線の間に9点の連がある」
    が異常とのことです。
    以上

  3. 林@クオリティマインド

    yuuさん
    コメントありがとうございます.
    私が参考にしている本は1981年出版です.もう30年近く前ですね.
    数年前にあった改訂は知りませんでした.
    この世界でまだ,間違いの訂正があるとは驚きです.
    大変参考になりました.
    ありがとうございました.

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