課題を与えられて改善活動をする。
例えば流れ作業の生産ラインの□□工程がボトルネックとなっているので□□工程を改善する、という課題を与えられて改善活動をする。
それに対して課題を見つけて改善活動をするのは、〇〇生産ラインのボトルネックがどこにあるかを探すところから始まる。この場合は、流れ作業生産ラインの改善は、工程編成効率を上げるという鉄則があるので、課題発見は公式化されており誰がやっても同様にできる。
しかし一般的にいうと課題を発見することの方が課題を解決するより難しい。
ではどうすれば部下の課題発見力を上げられるか考えてみた。
こういう能力は「暗黙知」に分類される。したがって「形式知」として言葉で表現するのは難しい。しかし人に伝え課題発見力を高めるためにはまず形式知に置き換える必要がある。
例えば問題発見能力には「関心を持つ」「基準を持つ」その上で「思い込みを排除する」のように言葉に置き換える。しかし残念ながらこのままでは問題発見能力は高まらない。この形式知を部下に「体験」させることによって部下の「暗黙知」に変換する必要がある。
この過程はスポーツに置き換えれば容易に理解できるだろう。
野球のバッティングならば「ボールの芯をとらえる」という形式知を、何度も素振りをすることにより暗黙知化する。
このコラムは、2020年8月10日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1017号に掲載した記事です。
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