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続・F1プロジェクト

先週のメルマガに対して読者様からご感想をいただきました。ありがとうございます。

中国の人に対して、自分が伝えたいことを100%伝える為にはどうすれば良いか、私も日々苦悩しております。

F1プロジェクトのお話しは、言葉の壁、考え方の違いがある中国の人に対して、どうやって分かりやすく物事を伝えるか、また、理解してもらうかの実例として、非常に参考になりました。
この様な説明手段は、その人の経験とセンスがかなり重要で、同じ内容を伝える場合でも、その手段は人によって全然違ったものになりますね。また、資料の準備には努力を惜しまないということも、非常に重要ですね。

以前「チームワーク」を中国人のリーダに教えようとして野球を例にとって話を始めました。しかし誰も野球を見た事がない(汗)
こういう失敗もありますが、相手の目線で説明する事が大切だと思っています。

今週のセミナーで原田則夫さんの「人心管理経営」を紹介しますが、原田氏は説明のしかたがうまいです。「可視化管理」を、管理する側の論理ではなく、現場の従業員の立場で説明します。私も原田氏からたくさん勉強させていただきました。


このコラムは、2008年6月2日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第36号に掲載した記事を修正・加筆しました。

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【中国生産現場から品質改善・経営革新】

入学式前から…「髪型違反」21人を正座3時間

 長崎県五島市の県立五島高校(前田功校長、602人)で今月3日、髪形などに問題があるとして、教諭らが新入生22人に説教し、うち21人を約3時間にわたり正座させていたことがわかった。女子生徒に「男の気を引きに来たのか」と発言した男性教諭もいたという。同校は8日の入学式後、該当する生徒と保護者に「指導の目的を外れ、無用な痛みを与えてしまった」と謝罪した。

 同校によると、3日は学校生活について説明するオリエンテーションがあり、新入生200人が参加した。生活指導担当を含む教諭約20人が髪形などを検査し、眉毛を細くしたり、長髪を結んでいなかったりして校則に違反する22人を校内のホールに残し、反省文を書かせた。

 22人は男子14人、女子8人。教諭らは、このうち足を痛めていた男子を除く21人を板張りの床に正座させた。全員が反省文を提出するまで、正座は約3時間に及んだという。上田克教頭は「厳粛な入学式をすることが指導の目的だったが、それを外れる結果となり残念だ」と話した。

(asahi.comより)

 まず、入学式前のオリエンテーリングでどうしてこの様な指導になるのか理解に苦しむ。生徒たちはまだ入学しておらず、このオリエンテーリングで、初めて校則を聞かされるのではないだろうか。

だとすると、校則に従っていないと叱られるのは理不尽だ。
まず規則を先に明確にした上で、叱らなければなるまい。

この学校にとって、長髪を許さないということが重要な指導であるのならば、入学試験の前にそれを明確にしておく必要がある。それでも従わない生徒には、反省文など書かせる必要はない。退学若しくは、その場で散髪だ。

長髪を禁止することが、指導のための重要な方法論であるというよりは、教頭の「厳粛な入学式をすることが指導の目的だった」という発言から推測すると、入学式で長髪の生徒がいたら見栄えが悪いという「教師の都合」によるものではないか?

反省文を書かせたとしても、将来始末書を書くのが上手になるかもしれないが、他に意味があるとは思えない。反省文さえ書かせれば、反省し二度としないなどと現場で生徒と接している教師が本当に思っているのだろうか?

私が尊敬する経営者・原田師も、同じように長髪の作業員を指導したがその方法は大違いだ。
原田師は禁止するのではなく、自ら進んで散髪に行くように仕向ける。そしてなぜ長髪にしたいのか、そのココロを理解しより健全、建設的な方法でそのココロを満たしてやる方法を提供する。

こういうのを「説得と納得」の指導という。

床に正座させ反省文を欠かせる。
これは「叱責と服従」の指導だ。この様な指導では人のココロは変わらない。


このコラムは、2010年4月12日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第148号に掲載した記事です。

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