生きがい」タグアーカイブ

働きがい

 とんでもない本と出会ってしまった、そんな予感がしている。
「生きがいの創造」飯田史彦著
(現在はkindle unlimitedで読むことができる)

なぜ「予感」などともったいぶった言い方をしているかというと、まだ読んで
ないからだ(笑)友人から読んでおくべき三大書籍の一つとして紹介された。
早速アマゾンで飯田文彦氏の著作を立ち読みをしてみた。その結果次回日本に
帰国したおりに、購入する書籍リストの筆頭になった。

著者は、我々に見えないモノや聞こえないモノを感じ取る能力があるようだ。
私は科学技術を勉強して来た人間であるが、今の科学で説明がつかない能力に
対しても、寛容な態度を取っている。
私の義兄にもそのような能力があり、時々私を驚かす様な発言をしたが、そう
いう能力もあり得るだろうなぁ、というのが私の認識だ。

人間の意識(魂)は、時間とか空間という「次元」の概念を越えた所に、存在
しており、どういう人生を送るのか計画を立てて現世におりて来る。
それは、人間の体という不自由な乗り物に乗り、地球という不便な空間で、
修行をするという事だ。
修行であるから、楽しいことばかりではない。「大病を患う」「事故に遭う」
「事業に失敗する」「愛する人との別離」などという過酷な計画を魂たちは、
喜んで選択する。

大部分の魂は、人間の体に宿ると自分自身で立てた修行計画を忘れてしまう。

その計画通りに人生を送れた魂も、うまく行かなかった魂も、自分が宿った
肉体の寿命が来ると、「天」に帰って行く。そして次の修行のために、ある者
は達成出来なかった計画に再チャレンジ、ある者は新しい経験にチャレンジ
するために次なる計画を持って、また現世に降りて行く。
魂はこの様な繰り返しを何億年も続けることにより成長している。

この説の真偽を証明する事は、多分不可能だろう。
しかしこの説は、私たちに生きる自信と勇気を与えてくれる。

どんなに困難な状況に追い込まれても、それが自ら計画した困難だと思えば、
絶望する事はない。それは絶望的な「壁」ではなく、自分を成長させる「扉」
だからだ。
つまり「思い通りにならないこと」は、現世の最大の価値であり、魂はその
環境で自分を磨くために現世におりて来ているのだ。

こういう考え方は、どんな困難に遇ってもココロの拠り所になるはずだ。

この様な考え方を、宗教的で胡散臭いと思われる方もあるかもしれない。
しかしこれは宗教ではなく、信仰だと思う。より価値のある人生を創造すると
いう意志を持つことであり、それが生きがいだ。

生きがいを持っている人は、容易に働きがいを持てる。働きがいの源泉は
生きがいだからだ。

この会社で働けて楽しい。
この仕事を任されて幸せ。
この人たちと一緒に仕事ができて幸せ。

こうした働きがいが持てる人は「なぜ仕事をするのか」を正しく理解している
人であり、それは「なぜ自分は生きているのか」という生きがいに直結して
いる。

働く事が苦役であったり、別にある生きがいのための資金稼ぎであれば、働く
事に対するコミットメントは弱くなる。つまりより効率的な仕事さえあれば、
簡単に転職する。

しかし働きがいが生きがいに直結していれば、コミットメントは高くなる。

従業員が生きがいを持つ、その生きがいと直結した働きがいを持つことを支援
することができれば、組織のパフォーマンスは高まるだろう。

あなたも従業員や部下の生きがいについて考えてみてはいかがだろうか。


このコラムは、2012年9月17日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第275号に掲載した記事です。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】

遣り甲斐と働き甲斐

 毎月定例で「東莞和僑会」を開催している。東莞を中心とし、香港、深セン、広州からも参加者が有る。工場見学会や、講師を呼んで勉強会を開催して来た。
4月から、少し方向を変更し参加者の問題や課題を自分たちで話し合う交流会形式を取り入れている。居酒屋に集まったメンバーで侃々諤々やる訳だが、話題が「軟らかい」方向に片寄らないだろうか、と言う当初の懸念は全く外れた(笑)かなり本質的な問題や課題を、真面目に楽しく語り合っている。

5月の交流会では、従業員に「遣り甲斐」とか「働き甲斐」を感じてもらう為にはどうしたら良いだろうか?と言う議論をした。

従業員が遣り甲斐、働き甲斐を持って仕事に取り組めば、当然仕事の効率は上がり、成果も大きくなるはずだ。

個人的には「遣り甲斐」と「働き甲斐」の違いはどこに有るのか、其々中国語では何と言えば良いのか、に興味が有る。メンバーの問題意識は更に高く、修辞的な問題を越えて実践的な問題・課題に話が集中した。

そんな議論を通して自分なりに考えたことをシェアしたい。

辞書を引いてみると、
遣り甲斐:物事をなすに当たっての心の張り合い。しがい。
働き甲斐:働くことによって得られる結果、喜び。働くだけの価値。
と出ていた。

どちらも心の状態を指す言葉の様だ。仕事にフォーカスした遣り甲斐が働き甲斐と言っても良かろう。
行動に伴う心の充実状態を遣り甲斐、働き甲斐と言い、その集大成が生き甲斐と言う「あり方」に伴う心の充実状態になる。と、こんな定義を考えてみた。

では、働き甲斐はどこから来るか。

  1. 職場における信頼関係
    信用されている。相互に尊敬しあう関係に有り、尊重されている。
    コミュニケーションが活発。組織が公正である。
  2. 誇り
    自分の仕事が顧客、社会、会社、仲間に価値を与えてると実感出来る。
  3. 連帯感
    自分は組織に支えられており、自分も組織を支える存在であると言う
    一体感を実感出来る。
  4. 成長実感
    仕事を通して自己成長を実感出来る。
    1. もっと有りそうだが、基本的なことは上記の4つではなかろうか。
      この4つを実感出来る組織を作ることが、経営者や経営幹部の役割だ

        働き甲斐を感じていない人。

      • 自分は恵まれていない。上司や職場環境のせいでやる気が出ない。
      • 製造部門の品質意識が低いから、今日も顧客クレームが来た。
      • 「尻拭い」の仕事はうんざりだ。
        働き甲斐を感じている人。

      • 自分は恵まれている。上司からは信頼され、仕事を任されている。
      • 困っている顧客を助けている。
      • この仕事に意義を感じている。

      どちらの従業員のパフォーマンスが高いかは一目瞭然だ。
      あなたも働き甲斐が高い職場をどうすれば実現出来るか考えていただきたい。
      メルマガ上でも意見交換が出来ればと思っている。


      このコラムは、2015年6月8日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第427号に掲載した記事に加筆したものです。

      【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
      【中国生産現場から品質改善・経営革新】