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技術改善

 中国の生産現場で改善の指導をしていると、設計を少し変更すれば簡単に改善出来る事例がいくらもでもある。製造は設計図面の通りに加工するのが使命と考えているのか、困難な作業もそのまま受け入れている例を良く見る。
今指導をしている中国民営企業でもそのような事例があり、設計変更により1時間近くかかっている作業を10分程度に改善してみせた。同様に製造で困っている作業を設計部門で改善する様指導した。

設計部門は全部で12項目の改善項目を挙げ、自主活動をしている。今回は4項目の改善が完了したというので、設計者達から報告をしてもらった。

その内の一つの事例を紹介しよう。
総組み立てで部品を組み付ける際に、固定用の穴を支柱に空けボルトナットで固定している。これを事前にボルトを溶接で固定しておく事により、穴あけ作業をなくした、という設計改善の報告があった。

確かに総組み立て工程で、狭い場所にドリルで穴を空けるという無理な作業が無くなり、改善出来た。しかし部品本体と固定用のボルトの間隔が狭く、電動工具が使えない。
変更前も同様に電動工具が使えないので、スパナでボルトを締めていた。
彼らは、穴あけ作業が簡単になれば改善だと考えた様だ。

更に改善するために電動工具を使える様にするためにはどうしたら良いか、と課題を与えてみた。固定用の金具を長くする。などのアイディアが出て来る。最終的には、固定用の金具をL字型に曲げ、上からナットを締めれば本体と干渉する事なく簡単に電動工具で作業出来ると気がつく。

この検討を3人の設計者にやってもらった。私は何もヒントを与えていない。
3人で検討する事により、アイディアが広がり、最終改善案となった。
この体験で、中堅の設計者達は得るモノがあっただろう。

多くの指導先での改善活動は、改善項目ごとに担当者を決めスケジュールを設定する。これが「管理」だと考えている様だ。「責任」を追及出来る様にする事が管理ではない。より良いアイディアがどうすれば出るかを考えるのが、設計における「管理」だろう。
こういう場面でQCC的アプローチが大いに力を発揮する。

こちらもご参考に。「QCC道場」


このコラムは、2016年10月31日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第500号に掲載した記事に加筆修正したものです。

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