心を鍛える


 
『ラグビー日本を変えた「心の鍛え方」荒木香織著

友人(著者の同級生)の紹介でこの本を読んだ。

運動選手のメンタルを鍛える仕事をしておられる。ラグビーの五郎丸選手がゴールキックをする前に必ずするポーズを五郎丸選手と一緒に作り上げた人だ。あの祈りにも似たポーズを「プレ・パフォーマンス・ルーティン(PPF)」という。

五郎丸選手のポーズから、失敗しないように神様に祈っているように見える。
しかしあれは「祈り」ではなく、ゴールキックを成功させるための意識の集中・動作のシミュレーションだそうだ。

同様にイチロー選手も、バッターボックスで行うルーティンがある。同じ効果を狙ったものだと思うがイチロー選手の場合、朝起きた時からPPFが始まる。食事、トレーニングのやり方など生活全てがPPF化されている。

体と精神はつながっており、精神を安定させることにより体のパフォーマンスがあがるのだろう。

私はスポーツ選手ではないが職業人としてパフォーマンスを発揮できる状態をキープしなければならない。最低限、健康状態を保っていなければならない。その上で高いモチベーションをキープしなければならない。

ではどうすればモチベーションを上げられるか?
人は、自分でコントロールできることが多いほどモチベーションは高まる。
誰かに言われてやるのではなく、主体性を持って取り組む方が成果が出る。
受け身から脱出することでマインドセットが変わる。

自分自身だけではなく、部下も同様にマインドセットを変えたい。
主体性を持たせるためには、作業を任せるのではなく、仕事を任せることだと思う。


このコラムは、2020年12月18日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1073号に掲載した記事です。

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