新世界秩序


近代の世界秩序は軍事力で保たれてきたと言えるだろう。
第二次世界大戦後、ソ連、東欧対自由主義諸国の冷戦状況に対処するためNATOが結成される。
ソ連崩壊後東西冷戦は終結したように見えたが、イスラム武装勢力対米国・NATOの対立となる。
クリミア・ウクライナへのロシア武力侵攻により新たな米露対立が発生する。

現代は中国の経済発展により、経済は米中の二極対立となった。対立・秩序の基軸が軍事力から経済力に転換した。

そして今年になって新コロナウィルスの爆発的感染が世界に広がった。
中国は情報の隠蔽、改ざんにより世界から信頼を失う。米国は大統領の無能が露呈し信頼を失ってしまった。

世界は軍事力、経済力の均衡で秩序が維持されてきた。現在この時点で世界の秩序を維持するものは軍事力でも経済力でもない。
世界の秩序を維持するのは『道徳』であると言いたい。
道徳とは正直、誠実に他人を思いやる力だ。「3.11」で賞賛された日本人の道徳力を今こそ発揮する時だ。老子、孔子という道徳の始祖を持つ隣国も我々に追随するはずだ。


このコラムは、2020年4月15日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第967号に掲載した記事です。

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