シンギュラリティとは計算機が人間の能力を超える時点と理解していた。
それは2045年、まもなくやってくる。私もその時まで生きている可能性がある。
シンギュラリティを最初に提唱したレイ・カーツワイルは、$1,000で手に入るコンピュータの性能が全人類の脳の計算性能を上回る時点としている。
理化学研究所らは、17億3000万個の神経細胞が10兆4000億個のシナプスで結合された神経回路のシミュレーションを行い、生物学的には1秒間に相当することを、京(10.5ペタflops)は40分かかって計算した。10兆4000億個のシナプスというのは、ちょうど人の脳の神経回路1%程の規模に相当し、小型霊長類であるサルの全脳の規模に達しているとのこと。
カールワイルの定義では全人類(60億人)の計算能力といっているので、10.5ペタflops×(40分×60秒)÷60億=4.2ギガflopsこの程度ならば現在の市販PCの処理能力でも足りるのではなかろうか。
平木敬は別の定義をしている。人間の脳の処理能力はゼタ(100万ペタ)FLOPS級。シンギュラリティーとは、自らを改良し続ける人工知能が生まれること。
2045年には多くの仕事が機械化されており人は働かなくなる。しかもAIが人の代わりに考えてくれる。AIはAIによって進化し続ける。こういう世の中に生きることは人類にとって楽しいのだろうか?
このコラムは、2019年11月18日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第903号に掲載した記事に加筆しました。