子曰:臧文仲(1)居(2)蔡(3),山节藻梲,何如其知也。
《论语》公冶长第五-18
(1)臧文仲:魯の大夫。姓は臧孫、名は辰、字は仲、文は諡。魯の大夫。孔子の出生より六十六年前に死去。当時、知者として知られた。
(2)居:蔵める
(3)蔡:占いに用いる大きな亀の甲。天子が用いるものであり、大夫の臧文仲には分不相応。
素読文:
子曰く:“臧文仲、蔡を居き、節を山にし、梲に藻す。何如ぞ其れ知ならんや。”
解釈:
孔子曰く“臧文仲は、諸侯でもないのに、国の吉凶を占う蔡をもっている。しかもそれを置く節には山の形をきざみ、梲には水草の模様を描いているが、それは天子の廟の装飾だ。世間では彼を知者だといっているが、こんな身のほど知らずが、なんで知者といえよう”
孔子は「蔡」を所有している臧文仲を分不相応と批判しています。
臧文仲は自らの領地の安寧を願って占いをしていたのでしょう。