子曰:“不有祝鮀(1)之佞(2),而有宋朝(3)之美,难乎免于今之世矣。”
《论语》雍也第六-14
(1)祝鮀:衛の大夫。名は鮀、字は子魚。祝は、宗廟の祭祀の官。霊公に仕え、雄弁であったといわれている。
(2)佞:弁舌がたくみである。「おもねる」の意ではない。
(3)宋朝:宋の公子、名は朝。美男子であったという。
素読文:
子曰く、祝鮀の佞有らずして、宋朝の美有るは、難いかな今の世に免んこと。
解釈:
孔子曰く:“祝鮀の様に弁が立ち、宋朝の様に美男でないとこの世には務まらないらしい”
孔子は、口先のうまい者、見た目が良い者でなければ治世は務まらないと嘆いたのでしょう。
いつの世も「本質」は評価されずとも、世の中を渡っていける人がいる様です。