リストを持つ


 私の仕事は、クライアントの現場で品質や生産性の改善をサポートすることだ。この活動を通して、お客様の改善リーダを育成することを目的としている。契約期間が終わっても、お客様の改善リーダが改善を継続出来る様ににすることが仕事だと考えている。

従って、ここをこうしろと具体的な指示をすることは指導の回数が増えるにつれて減ってくる。改善のテーマとヒントを与えて、次回までに改善リーダが自主的に改善する、というスタイルでやっている。

毎回訪問時に、前回の課題の達成度を確認する。
先週訪問したお客様の改善リーダが、課題リストを作っていないのを発見し、再指導した。

改善リーダと言っても、専属で改善に取り組むことはなかなか難しい。通常は、自分の職務の他に改善活動をやっている、特に経営幹部の場合は、他にもやらねばならない業務がいくらもある。改善の実行をメンバーに任せなければ出来ない。

そのためのマネジメントツールとして、課題リストを作成することが必要だ。忙しいからと言って、リスト作りを後回しにすると、更に忙しくなってしまう。

課題リストとは、改善課題と、担当者、スケジュール、現状が一覧できる表のことだ。これを毎日確認し、現状を改訂して行く。そしてそれをメンバーと共有し、進捗マネジメントに活用する。

課題リストを活用して、メンバーのホウレンソウを促進することも出来る。

課題リストは、仕事ばかりではなく個人の生活にも応用可能だ。
人生の課題リスト(こうなりたいというWish List(願望リスト))を作り、毎日見る。よく夢、希望、願望を紙に書け、と言われるが書いただけでは不十分だ。毎日見ることで、達成の確率が上がる。

私も毎月新月の日に、課題リストを手帳に書き直している。


このコラムは、2012年5月28日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第259号に掲載した記事に加筆したものです。

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