時間軸について考えてみたい。
あなたの頭の中にある時間軸の目盛りの単位は何だろう?
年?月?週?時間?分?秒?
当然考えている事柄によって時間軸目盛りの単位は変わるはずだ。
部下の育成は年単位かもしれない。
中長期経営計画ならば月単位。
年度計画は月単位もしくは週単位。
今月の予定は日単位、時間単位。忙しい人なら分単位となる。
つまり時間軸の目盛りは、事柄ごとに変えねばならない。
新素材の研究開発ならば時間軸の単位は月、年だろう。
新製品の開発設計の時間軸が年、月では遅かろう。
そして長期の時間軸はより短期の時間軸にブレークダウンする。
短期時間軸で補正をかけながら、長期時間軸を制御するイメージだ。
もう一つ時間軸の「方向」についても考えたい。
通常の時間軸は過去→現在→未来の方向になっている。
過去の失敗や成功体験から未来を予測して現在の行動を決める。多くの場合このような行動や決断をしていると思う。
これを逆にしてみるとどうなるだろう?
未来から現在を考える。未来とは「あるべき姿」と考えれば分かりやすい。
あるべき姿と過去から継続している現在の姿のギャップが解決課題となる。
例えば、売り上げ規模1億円の企業が、「3年後に売り上げを100億にするにはどうしたらよいか?」という正方向時間軸の課題を考えたとする。
多分最初から無理だと考えるだろう。
逆方向の時間軸で考えると「3年後に売り上げが100億になった。何をしたのだろうか?」と言う課題になる。
課題の要求する答は同じかもしれないが、後者の場合3年後には売り上げが100億になっていることが前提となっている。つまり、その気になって逆算で考える、と言う思考法だ。
そんな単純なことでうまく行くはずはない。多分そうお考えだろう。
しかし人間の脳は、結構単純に出来ていて、簡単に騙されその気になる。
騙されたと思って試してみてはいかがだろうか(笑)
このコラムは、2016年2月1日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第461号に掲載した記事に加筆修正したものです。
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