運とツキ


 今週は「運とツキ」に付いて考えてみたいと思う。
私の人生はものすごく運が良いと感じている。
若い頃は、特に人生の計画もなくただ流される様に生きて来たが、重要な節目で、たまたま正しい選択をした。それも自分で決断したと言うよりは、行きがかり上そうなったと言うだけだ(笑)

こういうのは運とかツキとは言えないだろう。
生まれ持った運勢が強かっただけだ。

運とは人が運んで来るもの。その運を活かした人にツキが来る。
人との出会い(チャンス)が運となり、その運を見つけられる準備ができている人だけが、運を活かすことができる。そして行動した人が、結果を得る。
そういう人を「ツイている人」と言う。

こう考えるとすっきりするが、いかがだろうか?

「準備ができている」と言うのはアンテナが立っており、意識レベルが上がっている状態だ。
例えば、年収600万円で満足しているサラリーマンが、簿価6億円の液晶生産設備を廃棄すると聞いても何も感じない。感じないから当然行動も起こさない。

しかし、多くの液晶メーカが画面サイズ大型化の設備投資を進めた結果、小型液晶の受給バランスが崩れている事を知っている人には、チャンスだと思えるはずだ。
そして行動を起こして、ただ同然で設備を引き取り、二番手の液晶メーカに10億で販売することができる。そして二番手液晶メーカは、供給者が少ない小型液晶の市場を独占出来る。

億と聞いた途端に自分とは関係ないと感じてしまう富意識では、チャンスはスルーして行く。

チャンスを逃したと知っている人はまだいい、次のチャンスのために準備すれば良いのだ。しかしチャンスを逃した事すら知らない人は、改善することは難しい。まず意識レベルを上げる。そのためには意識の高い人と付き合う事だ。


このコラムは、2014年3月17日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第353号に掲載した記事を加筆修正したものです。

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