人的要因に対する改善


 5月から隔週で開催しているQCC道場が佳境に入っている。対策実施、効果確認のフェーズに入っている。目標を達成すると年間効果額が100万元、200万元と言うチームがある。大変楽しみだ。

今回は人的要因に対する改善対策のノウハウをメルマガ読者様にもお伝えしたい。例えば人為ミスで発生する不具合、技能の熟練不足で発生する不具合、を改善し不良削減や効率改善の対策を考える場合の考え方だ。

原因分析を「人為ミス」「技能不足」で終わってしまうと、往々にして「教育訓練の強化」「作業指導書に厳格に従わせる」などの抽象的かつ効果を実感出来ない対策となる。多分これでも効果は出るだろう。それは効果を測定する際に、サークルメンバーの思いがバイアスとなり作業員が頑張るからに他ならない(笑)この様な効果は長続きしない。

原因分析を「人為ミス」「技能不足」から更に一歩二歩深める事が、より良い対策を見いだすコツだ。

「人為ミス」がなぜ発生するのか?更に掘り下げると、作業方法が不適切とわかる。どのように不適切か?やりづらい、手間がかかる、と更に問題点を掘り下げる。そうすれば、作業方法を変える、治具を作る、自動化するなどのより具体的かつ効果が実感出来る対策を考えつく事が出来るはずだ。

「技能不足」も同様にどの作業のどういう技能が不足しているか、まで分析を深めれば、どんな作業訓練をすれば良いか、又は新人でも作業出来る様にするためにはどうすれば良いか、と言う具体的な課題を見つける事が出来る。


このコラムは、2017年7月3日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第535号に掲載した記事に加筆しました。

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