――リチウムイオン電池の開発に入る前に三つの研究をしていた。その三つの失敗が成功につながった?
「今日の講義の中でもその話をしました。失敗しないと絶対に成功はありませんよ、と。企業での基礎研究は、1人で2年くらいやる。見込みがあるかどうかみて、ないとなると次に行く。3番目までは見事に失敗しました。
4番目はリチウムイオン電池。それぞれ失敗した理由はある。失敗を生かした。失敗しないとダメだと思う」朝日新聞より
ノーベル賞受賞受賞決定後、名城大学で吉野彰教授が記念講義をされた。
その後の記者会見で上記のように答えておられる。
人は失敗しようとして失敗をしているわけではない。もちろん成功を目指している。当然未知のことに挑戦をしているのだから、失敗はする。しかしその失敗は成功するための失敗だ。失敗の原因を調べ再挑戦する。したがってこの失敗は成功のための失敗となる。つまり成功の過程にある失敗は、ほんとうの失敗ではなく、上手くゆかない方法の発見であり、成功への一歩だ。
本当の失敗とは、挑戦を諦めることである。
このコラムは、2019年11月13日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第901号に掲載した記事に加筆しました。
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