ペットを飼う理由


 メールマガジンを斜め読みしていて「なぜ、人間はペットを飼うのか? その理由が納得すぎて笑った!」という気になるタイトルを見つけた。

「まんしょんオタクのマンションこぼれ話」

NHKのバラエティ番組で、人がペットを飼う理由を解説していたという。
多くの人はペットに対して「癒し」を求めているという。東日本震災でペットと離れ離れになっている人々も、涙ながらに再会を喜び、災害の苦難をペットにより支えられているという。

ではなぜペットに対して癒しを感じ、苦難の支えになっているのか?
それは、人が原始時代から群れで生活をして来たDNAの記憶によるという。天候や天災などの自然や、外敵から身を守るために人は群れを作って暮らしていた。群れの生活で「弱いものを守る」という本能が深く刷り込まれている。個を守ることにより、群れが滅びることなく繁栄した。

弱いものに餌を分け与え、世話をする。それによって群れを守る。ヒトという種が滅亡せずに繁栄できたのは、弱いものに心から愛情を与えることがDNAに刷り込まれているからだろう。

犬や猫も元はと言えば、群れで暮らした動物だ。彼らもまた命を守るため群れの中で庇護を得る代償として、癒しを与えることがDNAに刷り込まれているのだろう。

企業も同じではなかろうか?
経営者と従業員、上司と部下。報酬を与える見返りに労働を提供するという利害関係だけではなく、同じ群に属するものとして、互いに与え、与えられるものがあるような気がする。

経営者や上司は、部下に成長のチャンスを与えることにより、業績を上げる。
従業員や部下は、与えられたチャンスに応え自己成長により、業績に貢献する。
このようなギブアンドテイクの関係と考えたらよかろう。


このコラムは、2018年5月11日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第665号に掲載した記事に加筆しました。

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