状態の見える化


「ベビーベッドに挟まれ乳児死亡 消費者庁が注意喚起」

 消費者庁は15日、木製ベビーベッドの側面にある収納部分の扉が開き、そこから落ちた乳児が頭部を挟まれるなどして死亡する事故があったとして注意を呼びかけた。収納部分の扉のロックが完全にかかっていなかったことが原因とみられる。

 消費者庁によると、今年6月に生後8カ月の乳児が死亡する事故が発生。9月にも生後9カ月の乳児が重症を負ったという。

 消費者庁はベッド側面にある下部収納の扉が開き、そこから落ちたとみられる乳児の頭部が顔を寝具に押さえつけられるように挟まり、乳児は息ができなくなったと推定。扉のロックが完全にかかっておらず、乳児が寝返りなどで接触した拍子に開いたとみられる。

 いずれも保護者が目を離した際に起きていた。

 2件のメーカーは異なっているが、扉はピンを穴に差し込んでロックする形式だった。国民生活センターが再現テストを実施したところ、ピンが穴に入っていなくても扉が止まることがあり、ロックがかかっていないことに気づきにくい構造だった。

(日経新聞より)

 2008年に配信したメールマガジンでベビーベッドの事故をご紹介した。
「中国製ベビーベッドを米国で回収 乳幼児2人死亡」

こちらの事故はベビーベッドを固定しているピンが外れているのに気がつかず、柵が落ちて乳幼児が挟まれて亡くなっている。
今回とほぼ同じ事故原因だ。2008年の事故ではピンを目立つ色としロック状態・アンロック状態を可視化する、という対策だった。

今回の事故も同様に、ロック・アンロック状態を可視化する工夫で事故は防ぐことができたのではないだろうか?

時が経つと忘れてしまうのだろうか?約十年に同様の原因で死亡事故が起きている。今回事故を起こしたベビーベッドの設計者が、私のメールマガジンを読んでいてくれたら、このように事故は発生しなかっただろうと残念に思う。

製造作業での工程飛ばしも「可視化」で対策できるはずだ。
コンベア作業で、休憩後の作業再開時に未作業のワークを次の工程から作業を開始してしまうという事故は容易に想像がつく。作業員毎に作業完了・未完了を「可視化」することで対策が可能となる。

FMEAは自動車関連企業の専売特許ではない。他業種の事故や不良も潜在故障の事例として、自社製品、工程で同様の故障・問題が起きないか、その未然対策を検討する。こういう取り組みはどの業種にも役に立つはずだ。


このコラムは、2019年11月20日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第904号に掲載した記事に加筆しました。

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