人材教育


「人材は会社の宝」と言う言い方がありますが,そのとおりですね.優秀な人材がいないと会社が回らない.
しかし本当の会社の「最終兵器」は人材を育てる仕組みや仕掛けだと思うのです.
例えば従業員のほとんどをアルバイトで回しているマクドナルドやディズニーランドなどはマニュアルが充実しているので,アルバイトが即戦力として活躍できるわけですね.
ではこの二つの企業を比較して見ましょう.
★マクドナルドの笑い話
 お客さんが来て,ハンバーガーを20個注文しました.アルバイトの店員はマニュアルどおり「お店でお召し上がりですか?お持ち帰りですか?」と聞きました.何も考えていないですね.1人のお客さんが20個もハンバーガーを食べるわけがない.当然お持ち帰りです.
★ディズニーランドの感動
 夫婦連れの客がレストランに来て,注文をしました.それぞれの料理を注文した後,更にお子様ランチを注文しました.マニュアルにはお子様ランチは12歳以下のお子様にしか提供できないことになっています.アルバイトのウエートレスは,何故お子様ランチを注文するのかたずねました.
この夫婦は小さな子供を亡くしており,子供との思い出のレストランに食事に来たと言うことが分かりました.そこでウエートレスは,子供用の椅子を運んできて夫婦の席の間に置いたそうです.
 この夫婦はこのウエイトレスの接客に感動して,自らがディズニーランドの「終身ファン」になったばかりではなく,新聞にも投稿し,莫大な宣伝効果が生まれました.
同じようにマニュアル教育をしているアルバイト従業員が,片方はマニュアルどおりに仕事をして頓珍漢な接客をしてしまう.一方はマニュアルに従わないでお客様に感動を与える.
この違いはオペレーションマニュアルの教育だけではなく,企業の理念をきちんと教育できているかどうかの差だと思います.
ディズニーランドのアルバイトは,ディズニーランドの企業理念「お客様に感動を与える」をよく理解しているから,きちんとした接客ができる.しかも誇りを持って仕事をしている.
ディズニーランドの教育には,アルバイト一人ひとりが企業理念を理解し,ディズニーランドの「顔」になるような「仕掛け」がいっぱいあるのです.