中国の工場で生産の方法を変えたり,組織を変えたりするのがなかなかうまく行かないことがある.リーダ層や作業員の抵抗にあう.
日本の工場でも同様だが,多くの人は「今までのやり方」を変えることに抵抗がある.これは人類共通の特性ではなかろうか.いやひょっとすると生物共通の特性かもしれない.
ぬるま湯に浸かった蛙は徐々に水温が上がっているのに気がつかずついには茹で死んでしまう.
早く温度の変化に気がついて,危機感を持つリーダがいないことには組織もぬるま湯に浸かったまま茹で死んでしまうだろう.
経営者が危機感を持っていても現場がなかなか変革についてこない.現場が抵抗勢力になってしまう.しばしばこういう局面に出会う.
現場で変革を推進なければならないリーダが抵抗勢力側に入ってしまう.
無理もない.現場のリーダは「現在のオペレーション」をきちんと推進できる能力を評価されリーダの役割を担っているはずだ.
往々にして現状に満足しない人たちは,職場での評価が低く,埋もれていることがある.しかしこういう現状に満足しない人が「変革リーダ」としての役割を果たすことがある.
工場の中で改善活動をしていると,「現状リーダ」と「変革リーダ」の違いがよく見えてくる.
「現状リーダ」をすぐに「変革リーダ」に変えることはかなり難しい.
「現状リーダ」に変革マインドを埋め込む.変革マインドを持った人にリーダマインドを埋め込む.
いずれにせよ「変革リーダ」を見つけ養成するのは現場の活動を通してでなくては達成できないと考えている.