孔子曰:“君子有三畏(1)。畏天命(2),畏大人(3),畏圣人之言(4)。小人不知天命而不畏也。狎(5)大人,侮(6)圣人之言。”
《论语》季氏第十六章-8
(1)畏:おそれ敬う
(2)天命:天から与えられた使命
(3)大人:高い地位にある人、徳のある人
(4)圣人之言:聖人の言葉
(5)狎:なれなれしくする
(6)侮:あなどる
素読文:
孔子曰わく:“君子に三畏あり。天命を畏れ、大人を畏れ、聖人の言を畏る。小人は天命を知らずして畏れざるなり。大人に狎れ、聖人の言を侮る。
解釈:
子曰く:“君子には三つの畏れがある。天命を畏れ、目上の者を畏れ、聖人の言葉を畏れる。小人は天命を知らずそれを畏れない。そして目上の者になれなれしくし、聖人の言葉をあなどる。
「畏れる」というのは恐怖により消極的になる、という意味ではないと思っています。「おそれ尊ぶ」という意味と考えれば、天命にも、大人にも、聖人の言葉にも積極的に考えることができるはずです。