検査漏れミス


「下船23人、検査漏れ クルーズ船乗客 厚労相が陳謝 新型肺炎」

 大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号について厚生労働省は22日、必要なウイルス検査をしないまま下船した乗客が23人いたことを明らかにした。加藤勝信厚労相は「国民の健康につながることで、本来許されない。深く反省をしている」と陳謝した。対象者には自宅待機を依頼し、再検査をするという。

(朝日新聞より)

 本来下船前に、ウィルス検査を実施し陰性の乗客だけを自宅に戻って待機して貰うはずだった。しかし2月5日以前の検査で陰性だった人が23人間違って下船対象となってしまったと言うミスだ。

当然一人一人の検査記録は、きちんと管理されていただろう。だから今回のミスを発見することができた。では何が足りなかったのか。ずばり「識別管理」が足りなかった。識別管理とは誰が見ても一目瞭然、正しい判断ができる様にすることだ。

事例を紹介しよう。
新型コロナウィルス防疫対策として、大阪国際空港では入国審査時に色付きのカードを渡している。このカードを見れば、危険区域、注意区域、安全区域からの入境者が色で識別でき、健康チェック・問診の漏れを防ぐことができる。

製造業でも同様の識別管理をする。
例えば、出荷抜き取り検査で不良が見つかってしまい、全数検査をすることになった。この場合再検査漏れがあれば、顧客に不良流出のリスクが発生する。
検査済みの製品を再検査すれば、不必要な検査コストが発生する。
これらを防ぐため、未検査品置き場、検査済み品置き場を分離し、表示する。
または梱包箱に再検査済みのマークをつける。などの識別管理をするはずだ。

厚労省関係の職員は感染の恐怖の中、国民を守るために働いてくれている。
私には彼らのミスを責める気にはなれない。むしろ失敗をきちんと公表した「勇気」を賞賛したい。


このコラムは、2020年2月26日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第946号に掲載した記事です。

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