原田指導語録


このブログでしばしばご紹介している「伝説の経営者」「奇跡の工場再建屋」原田則夫氏の経営哲学の根底には,人のココロを理解し,成長を願い教育・指導するということである.言われてみれば当たり前のことであり,日本が戦後急成長した背景には,人を育て活用するという考え方があったはずだ.
しかし20世紀末から日本は自信を失い,日本企業が元来持っていたはずの「人を育てて使う」という強みが忘れ去られたように感じている.安易に現場を派遣職員に置き換え,経費を変動費化し経営の数字だけつじつまを合わせる.景気が悪くなると「派遣切り」が社会問題となる.人を大切にする日本的経営が失われつつある.
そんな風潮の中,原田氏の教えをもう一度研究しなおす必要がある.私の手元にあるのは「原田則夫指導語録」だ.原田氏の元秘書が二代に渡って,原田氏の現場指導を記録したものだ.
原田氏が日々どのような話題を捕らえ,どのように中国人部下を指導していたかよく分かる.
日本人経営者,経営幹部ばかりではなく,中国人経営幹部・リーダにもぜひ読んで欲しい.この「原田指導語録」をテキストとして,社内で研修会をすれば効果が上がるだろう.
コンサルタントとして社内研修なども仕事にしているが,本当のことを言うと自社で研修をしたほうが効果は高いはずだ.



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