続・チームビルディング


 先週に引き続きチームビルディングについて考える。先週はチームメンバーの選定に関して愚考した。

「チームビルディング」

本日はチームの文化について考えたい。
「チーム文化」というとちょっと大げさだが、チームリーダのリーダシップのあり方、もしくはチームの統治スタイルといったほうが良いかもしれない。

古典的チーム文化は命令・服従型チーム。リーダが指示を出しメンバーが従う。古典的と書いたが、今でも主流のスタイルだろう。強いリーダシップでチームを引っ張ってゆくスタイルだ。

リーダがメンバーを説得し、メンバーが納得して行動するのが「説得・納得型チーム」

リーダが活動目的をメンバーに提示し、メンバーが共感して自主的に行動するのが「感動・共感型チーム」

  • 命令・服従型チーム:単純明快な統治スタイルだが、成果はリーダの個人的資質(能力、人柄など)に依存する。リーダの魅力がチームのパフォーマンスを決定する。最悪メンバーの方向性がバラバラになると成果は期待できない。
  • 説得・納得型チーム:リーダがメンバーに活動内容を説得しメンバーの協力を得るスタイル。チームに強権的な雰囲気は発生しないが、納得出来ない者があるとパフォーマンスは低下する。チームの成果はリーダの力量を超えない。
  • 感動・共感型チーム:リーダの活動に対する目的に共感したメンバーが自主的に活動する。リーダがメンバーに対して感動を与えることができれば共感が強化される。感動と共感を共有するチームはパフォーマンスが上がる。

命令・服従型のチームがパフォーマンスを発揮するのは限られた状況でのみだ。

例えば火事が発生している現場で消火活動の重要性を説得するリーダはいない。「消化器持って来い!」「火を消せ!」これでチームがきちんと機能するのは、リーダの力ではない。危機的状況によりチームの使命が共有されるからだ。

説得・納得で得た納得は「認識」のレベルだ。
「認識」が変わっても「行動」は変わらない。

感動・共感は直接「意識」の共有に働きかける。
「意識」が変われば「行動」も変わる。


このコラムは、2019年7月22日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第852号に掲載した記事です。

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