人を輝かせる


 以前配信したメールマガジンに「暗い夜を照らす月と明るい昼間を照らす太陽のどちらが偉いか?」という命題について検討した。

「太陽の役割、月の役割」

「命題を検討」などと書いてしまったが、そんな立派なものではない(笑)
太陽は明るい昼間しか照らさないので「無用の用」などと考えてはいけない。闇夜を照らす月を輝かしているのは太陽である。太陽は自分自身で輝くだけではなく、月を輝かすことによって、暗い夜にも光を提供している。

人間社会でも同様なことはある。
相手を輝かす。相手が輝けばその照り返しで自分自身も輝く。
顧客を輝かせば、それを見た潜在顧客がその輝きに集まってくる。
部下を輝かせば、当然チームの成果は高くなる。

人を輝かせる最善の方法は、褒めることだ。
むやみに褒めてもお世辞くらいにしかならない。
外見を褒めてもダメだ。美男美女は子供の頃から外見を褒められている。そういう人は外見を褒められても心は動かない。花を褒めるより根を褒める。外見そのものよりも、存在そのものを承認する。
例えば部下の考え方が間違っていると思った時「君の考え方は間違っている」と言わない。「間違いではなく」「考え方の差異」と考えて解きほぐす。
「間違っている」と言ってしまえば、部下は反発するか、自己防衛モードに落ち込むだけだ。


このコラムは、2020年2月10日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第939号に掲載した記事です。

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