9月5日横浜市神奈川区の踏切内で京急電鉄の電車とトラックが衝突、死者1名、重軽傷30名の大事故が発生した。
本日は踏切事故の未然防止について考えてみたい。
事故を起こした13tトラックは道に迷っていたようで、狭い道から踏切に入るために3分以上も切り返しをし、踏切に入った途端に遮断機が降りてしまったようだ。
列車運転士は直前の赤信号を視認。ブレーキをかけたが間に合わなかった。
踏切事故を防ぐ最善の対策は、踏切をなくすことだ。しかしコストも時間も必要だ。日経新聞の記事には、踏切を立体交差にするには約9年、40億円かかるとあった。現場の航空写真を見ると、踏切をなくし列車を高架上を通すのは現実的ではなさそうだ。
踏切の非常ボタンを押せばATS(自動列車停止装置)が働き列車は非常停止するはずだ。しかし昼近くの住宅街だ。踏切の付近に人がいるとは限らない。
列車が自動で停止する仕組みを考えなければならない。
監視カメラで踏切内に障害物を検出したらATSが起動する仕組みであれば、ほとんどコストをかけずに対策できるのではなかろうか?
人の命は金には換えられない。しかし1箇所で40億ものコストをかけたのでは会社そのものが存続できないかもしれない。現実的な対策を考えなければ意味はない。
このコラムは、2019年9月11日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第874号に掲載した記事です。
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