作業標準


特に中国の工場では作業員の流動性が高いので、作業標準をきちんと決めておく必要がある。
新人作業者がラインに入るたびに、品質不良が発生したり生産性が落ちたのではやっていられない。

品質が一定のばらつきにおさまるように、品質リスクを排除できる作業方法を検討しそれを作業標準とする。また生産性が一定のレベル以上になるように、モノの置き方、モノの取り扱い方などを含めて作業方法を検討しそれを作業標準とする。

したがって作業標準というのは最低限やらなければいけない作業、やってはいけない作業で構成される事になる。言ってみれば、品質も生産性も要求下限を下回らないようにするようにするのが作業標準である。また作業標準というのは制定した時の最良の方法であるから、その後も最良の方法であり続けるという保証はない。いってみれば「進歩」をある時点でいったん凍結することである。

作業標準を決めた瞬間から、作業を観察しムダ・ムラ・ムリはないか、更に良い方法はないか検討すべきである。

作業標準は通常文章の形で共有されている。
標準作業指導書、作業チェックシートなどのような形にして作業者が理解し共有できるようにする。分かりやすい事が重要である。文章でわかりにくければビデオを利用するなどの工夫が必要だ。

このようにして決めた作業標準はきちんと守られて初めて意義がある。


このコラムは、2008年9月29日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第53号に掲載した記事に一部加筆修正しました。

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