「がんばれ社長!」の武沢さん、「ビジネスブックマラソン」の土井さんが揃って推薦されている書籍を読んでいる。書評を目にしてすぐ読めるのは電子書籍のありがたいところだ。
「Think Clearly」ロルフ・ド・ベリ著
まだ半分ほどしか読んでいないが、今週月曜日に配信した「計画し続ける」は本書にインスパイアされ書いた。
本日紹介したいのは「戦略的に『頑固』になろう」という章だ。
行動を起こす決断をする際に「選択肢は一つだけ」という状況を作る事により判断ミスを防ごうという主旨だ。
「柔軟な判断」の方が一見高度な判断をしているように思えるが、何度も判断を繰り返すと判断ミスが発生する可能性がべき乗で増えてくる。愚直に同じロジックで判断することで判断ミスを防ぐことができる。
しかし頑固な判断基準で頑固な決断を繰り返していると、いつかは大きな問題につかまることがある。
過去の経験から想定できない問題が起きている。
世の中の変化(進歩)によって従来の判断基準が通用しなくなっている。
以前のメールマガジンで、出荷判定基準の一つ「初回生産直行率95%以上の事」の判断基準を無視して、初回生産の直行率99.3%だったモデルの出荷を止めた事例をご紹介した。
この時は「柔軟な判断」により正しい行動が取れた。
こういうこともあるが、ここから得られる教訓は「柔軟な判断」を優先せよ、ということではない。一度決めた判断基準は常に見直しが必要だ、と考えた方がよりよい決断ができるはずだ。
この時は出荷判定基準に「直行率95%以上。但し同一部品の同一故障モードがないこと」と改訂することで、判断基準を進化させることができる。
判断基準を判断のための「計画」と考えると、先にご紹介した「計画し続ける」にある通り、判断基準は進化し続けなければならない。
このコラムは、2019年8月2日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第857号に掲載した記事です。
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