エア・ドゥは16日、40代の機長ら3人のパイロットが、社内規定で定めたアルコール検知器を使った飲酒検査をせずに14日午前8時25分新千歳発中部行きに乗務したと発表した。機長は「検査を失念していた」と話しているという。
(中略)
同社では、パイロットの飲酒問題が相次いだことを受け、昨年12月18日から検知器での検査を義務化。社内規定で乗務前12時間以内の飲酒も禁止しており、副操縦士と訓練生は前日に飲酒していたが、いずれも違反はなかったという。(朝日新聞デジタルより)
「失念した」という記述に驚いた。さらに記事にはエア・ドゥでは、飲酒検査を昨年12月18日から開始しているとあり、二度驚いた。日航パイロットが英国で逮捕されたのは昨年10月だ。あれほど大騒ぎになっていたのに飲酒検査を始めたのがひと月半後だ。
他にも、空港まで車で来ているのだから操縦には問題ない、とか呼気検査装置の使い方がわからなかった、などという緊張感がない記事が散見される。
呼気1l中アルコール濃度0.1mg(車の場合は0.15mg)という基準が厳しすぎるという認識なのだろうか?(0.1mg/lは英国の基準と同じレベル)
検査を始めてひと月半、パイロットがアルコール検査を失念したというのはありそうに思える。しかし「ありそうだ」というのと「あってはならない」というのは全く別の話だ。
いずれにせよ、失念したり偽装したり出来ないように仕組みを作るべきだ。
エア・ドゥはLCCなので「コスト負担が…」という議論は成り立たない。コストが安全に優先するなどあってはならない。
このコラムは、2019年1月23日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第775号に掲載した記事です。
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