【ニューヨーク=真鍋弘樹】USエアウェイズ機がニューヨークのハドソン川に不時着した事故で、米国家運輸安全委員会(NTSB)は16日、事故原因の調査を本格的に開始した。野鳥の衝突による事故とみられているが、エンジンは2基とも外れて水没していることが判明し、原因を特定する物証はまだ得られていない。
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両エンジンは、機体がハドソン川に不時着した際に脱落したとみられている。水中ソナーで沈んでいる位置を特定する作業を進める。エンジンを回収し、付着物のDNA分析をすることで、バードストライクの有無や、鳥の種類まで分かるという。(asahi.comより)
エンジンが停止してしまった旅客機を155人の乗客乗務員誰一人犠牲者を出さずにハドソン川に不時着させたチェスリー・サレンバーガー機長はすごい奇跡を起こした英雄としてたたえられている。
別の記事には
「あの機長は男の中の男だ。事故後、フェリーターミナルに座り、何ごとも起きなかったかのように制帽をかぶってコーヒーをすすっていた」
救出後の機長を近くで見た警察官は、そう米メディアに語った。
と紹介されている。まるでアメリカ映画のような話だ。
まだ事故の原因は判明していないが、このバードストライクというのは何とかならないものだろうか。鳥が飛行機のエンジンに巻き込まれるのは、奇跡的な確率だろう。航空機の事故も車の事故と比較したら発生確率はうんと低いだろう。
しかし発生確率だけで考えてはいけない。
人命がかかっており、更に1回の事故での犠牲者が自動車事故の100倍もある。
「重大性」という概念からすれば、航空機事故の発生確率は自動車事故の1/100でなければならない。
人命がかかっているという事を考慮すれば、発生確率は限りなくゼロでなければならない。
私たちのように工場でモノ造りにかかわっている者も、業界の水準がこの程度だからと不良率という概念に甘えるのではなく。不良ゼロを目指すべきであろう。
このコラムは、2009年1月19日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第78号に掲載した記事です。
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