先週は立て続けに、班長研修についてのご相談を受けた。
日本人たった一人で、中国企業の品質改善に乗り込んでいる大先輩。
研修を提供しているパートナー。
職場を班編成にするため、班長の力量をアップしたいと考えておられる方。
班長研修で重要な点は、
- 教える目的、学ぶ目的を明確にする。
- 班長目線で、現場事例を中心に教える。難しい理論は使わない。
- 一テーマ一回、30分くらいで完結する。
- 研修の効果は、行動で測定する。
だと考えている。
こう考えると、班長研修は研修会社に任せるのではなく、社内で行うのがベストだと考えている。
私のビジネスにとって、研修はひとつの柱なので、自己矛盾しているように見えるだろう。しかし私たちが提供したいのは、班長研修のシステムそのものだ。
お客様から、毎年班長研修の仕事をいただくよりは、お客様に班長研修をするシステムを提供した方が、効果・コスト共に満足いただけるはずと考えている。
先にあげた、班長研修のポイント「一テーマ一回、30分」を外部の研修講師を呼んでやったのでは、お客様、研修会社共にコストがかかりすぎる。
「研修の効果は、行動で測定する」は、外部研修講師にはほとんど不可能だ。
研修の目的は、「知っている」を「できる」にする。「できる」を「行動を起こす」にすることだ。
並みの研修は「知っている」までしかサポートできない。
良い研修ならば「できる」までをサポートできる。
優良な研修でも「行動を起こす動機付け」までであろう。
その後、期待する行動を評価し、その行動を強化するのはお客様の仕事になる。
であるならば、私たちのノウハウをお客様に全て公開し、研修のPDCAを回すシステムを提供した方が、研修の効果は高くなる。
つまり、お客様の現場に即した教材の作り方から、研修の成果を測定する方法までを、お客様に合わせて造りこむ。そしてそれを毎年改善してゆく仕組みを入れる。
こういうやり方をすれば、お客様での研修効果が上がり、複数年度で見れば研修コストも安くなるはずだ。
このメルマガの読者様には、研修会社の方もあるかもしれない。
他の研修会社の方に、私の研修戦略を公開してしまったが(笑)
研修業界のレベルアップにつながれば「三方よし」(お客様、業界、自社)だと思う。
このコラムは、2011年10月31日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第229号に掲載した記事です。
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