経済成長


 日本の名目GDPは米国、中国に大きく水を開けられているが、世界第3位だ。一方、国民の購買力を示す1人当たりのGDPは30位。

米国から日本バッシングを受けるほど、経済成長をしていた当時とは比較にならない閉塞感がある。上記のデータは2020年のIMFの予測データなので、必ずしもコロナの影響だけとはいえないと思う。

学習院大学の滝沢美穂教授はラジオ番組で、米国並みの資源分配ができていれば、7%の生産性向上が可能だ、と言っていた。

資源とは生産リソースばかりでなく、人的リソースも含まれる。儲からない製造業にリソースを割くのではなく、成長産業にリソースを配分しなければならない。という意味と理解した。

正論だと思うが、果たしてそれで良いのだろうか?
米国流の経営スタイルをまね、株主を優先し、現場の労務費を変動経費化した。そのために、日本の強みであった現場力が失われてしまったのではないか?

我々製造業に関わる者の使命は、7%程度の生産性向上ならば、それぞれの現場努力で達成するべきだろう。


このコラムは、2021年10月18日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1203号に掲載した記事です。

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