中国、牛乳も汚染 粉ミルク混入は行政が隠ぺいか


 【北京=峯村健司】中国の国営中央テレビは18日、国家品質監督検査検疫総局が大手乳業メーカー「蒙牛」「伊利」「光明」の3社の製品サンプルの約1割から、化学物質メラミンが検出されたことを明らかにした。牛乳へのメラミン混入が判明したのは初めて。国民の不信感は乳製品全体に広がり始めた。

(asahi.comより)

 三鹿集団が粉ミルクにメラミンを混入して生産・販売、これにより多くの乳幼児が健康被害にあっている。この事件を受けて中国当局は109社の粉ミルク工場の製品を調査し22社の製品からメラミンを検出している。その中には『蒙牛』『伊利』『光明』など中国最大手のメーカも入っている。

この事件は事故でメラミンが混入してしまったのではなく、水で薄めた原料の蛋白質量を補うためにメラニンを故意に添加したというところに戦慄を感じる。

昨年中国産のペットフードにメラミンを混入させ世界中からたたかれたばかりである。今回は自社の利益のために自国の幼い命を危険にさらした。

四川大地震以来、私は中国人の他人を思いやる心や貢献心を見直していたが、今回の事件は大変失望した。

日本人は一人では何も出来ないが、チームを作ると大きな力を発揮する、といわれている。
中国人は一人ひとりは良い人でも、集団になるととんでもない悪い事をする、ということなのだろうか。

いずれにせよ、近所のスーパーには『蒙牛』『伊利』『光明』の牛乳しか売っていない。今回の事件は私の食生活にも直接影響を与えており、憤りと困惑を禁じえない。


このコラムは、2008年9月29日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第53号に掲載した記事です。

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