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米国人とマスク

 安倍首相がアベノマスクをしている姿は、スリラーバーク住人・ペローナの忠実なペット・クマシーを想起させる。失礼ながらTVで姿を見るたびに笑いを堪えている。

しかし米国・トランプ大統領がマスクをしている姿はほとんど見かけない。
米国は、「個人の自由」が何よりも優先する社会だということらしい。つまり他人に感染させるリスクより、個人の快適さが優先するのだろう。

日本には、個人よりその所属集団を優先する風習が今でも残っている。つまり個人より家族、家族より地域、地域より国家。人によって所属集団をどこまで広げるか個人差はあるだろう。戦時中は国家第一に極端に振れた。不幸な経験を持つ日本人が今だに組織依存の風習を捨てきれない。長い歴史で培われた風習は簡単には変えられないのだろう。
米国はほんの200年の風習が変えられない。黒人差別はいまだに残っている。

米国内でトランプ大統領がマスクを着用していないことを非難するつもりはない。しかし日本を訪問する際はマスク着用をお願いしたい。まぁ彼が大統領任期中に日本を訪問することはなかろうが。私人としての来日ならば、友人との交流だろう。どちらも私人であれば、誰も咎めないだろう。


■■ 編集後記 ■■

最後まで読んでいただきありがとうございます。

「スリラーバーク」「ペローナ」「クマシー」などの固有名詞を説明なしで使ってしまいましたが、尾田栄一郎「ワンピース」に登場する地名、人名です。


このコラムは、2020年6月29日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第999号に掲載した記事です。

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新型コロナウィルス感染対策

 埼玉県では、パチンコ店の休業は予定通り5月6日で終了したようだ。自宅近隣のパチンコ店駐車場にはたくさんの車が停まっていた。

一方公共図書館は、休館を決めたがネットで予約した書籍を、図書館入り口で手渡すサービスをしばらく継続した。飲食店がテイクアウトに限定して営業を継続するのと同じ発想だ。自宅幽閉中の私はこのサービスに即飛びついた(笑)しかしネット予約貸し出しのサービスは程なく停止。5月6日の休館終了後にネット予約貸し出しが再開するものと期待していた。しかしネット予約は再開されることはなく、休館が6月30日まで延長された。

行政の要求にかかわらず営業を継続したパチンコ店があった。そこに遠方より客がやってくる。そんな残念なニュースを忸怩たる思いで見ていた。一方で零細企業や飲食店が営業を継続できずに倒産しているニュースもある。

医療関係者は、感染の危険を冒して仕事をしてくれている。
ドラッグストアでは、心ない客の罵詈雑言に耐えて仕事をしてくれている。
ゴミ回収車の運転手にも、感染の危険があるはずだ。

公務員には倒産の心配はない。業務停止で自宅待機になっても給与は保証されているだろう。
図書館員が新型コロナ禍に貢献できるとしたら、本を貸し出すことにより人々を家に閉じ込めておくことではないだろうか。


このコラムは、2020年5月15日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第980号に掲載した記事です。

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緊急避難

 2月19日、東莞から日本に戻りました。
移動の制限、濃厚接触の回避策、感染の疑いがある者の早期発見対策などなど、広東省の感染拡大防止対策は有効に機能しているように思えます。アパートの窓から見下ろす大きな商業施設の周辺は人影はほとんど見えません。間引き運転の地下鉄にも、乗客はまばらです。被感染の危険性はあまり感じられませんが、アパートに篭っているだけで仕事がありません。お客様はそれぞれ少ない従業員で生産を立ち上げるのに精一杯です。私の出番はありません。そんなわけで一旦撤退を決断し、日本に戻ってきました。

地下鉄、バスを乗り継いで広州白雲空港に行きました。東莞南城発の空港バスは平時1時間に2便ほどあったはずですが、1日9便に減っています。地下鉄も大幅減便。それでも地下鉄、空港バスともガラガラです。「濃厚接触」にならないよう距離を置いて乗車できます。その上にマスク二重、ゴーグルで完全武装。

国外に脱出する中国人で空港は混雑していると予想してましたが、ほとんど人はいません。ラウンジも職員はほとんどおらず、飲み物、食事のサービスも最小限となっていました。

JALはいつもより小さな機体を使っていましたが、ガラガラ。平時と違い他の乗客との距離を置くため、後方の座席を予約しました。最後方の中央4座席が埋まっていたので、一つ前方の席を予約していました。しかし搭乗して見ると、最後列4座席は乗客はいません。急にキャンセル?空港での健康チェックで搭乗できなかった?色々疑念が湧きましたが、とりあえず安全サイドです(笑)

羽田空港着陸時に東京湾の中程に大型クルーズ船が見えましたが、問題の客船かどうかはわかりません。

二重マスクとゴーグルでモノレール、JRと乗り継ぎ新宿に出ました。

新宿で私の前方を歩く一団はビックカメラの大きな袋を提げていました。会話から中国人旅行客とわかりましたが、一人もマスクをしていません。日本は安全と信じ込んでいるのでしょうか?しかし自分が感染しているリスクを考えれば、最低でもマスクをすべきです。
やはり中国の方が安全かもしれないと嘆息しました。

新宿からは濃厚接触のリスクを減らすため、奮発して特急列車で帰りました。自宅では自主的に宅内隔離生活をしています。たくさん読書ができそうです。


このコラムは、2020年2月24日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第945号の編集後記に掲載した雑感です。

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